飛鳥U 年末年始グアム・サイパンクルーズ乗船記(2007-8)(2007年12月26日〜2008年1月4日)

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1日目 横浜 出港17時
2006年3月に国内クルーズデビューした「飛鳥U」は、規模や設備の面から日本船3隻の中では群を抜いています。そのためか就航直後のクルーズは発売と同時に売り切れてしまう程人気がありました。年末年始クルーズもきっとそうに違いないということで、休暇取得の目処よりも先にまずは予約を入れておきました。2007年下期クルーズの発売は5月下旬なので、何と7ヶ月も前に予約を入れたことになります。予約金を支払う必要はありますが、何かあっても全額返してもらえる期間にキャンセルすればいいじゃない、と心の準備の出来ていない夫のかわりに予約金を立て替えておきました。

2006年3月12日に「飛鳥U」と「旧飛鳥」が横浜大桟橋に揃い踏みした時の写真です。「旧飛鳥」はドイツのPhoenix Reisenが所有するバハマ船籍の「AMADEA(アマデア)」と名を変えこの日就航式が行われました。

「飛鳥U」の客室は高い方から順番に「Sロイヤルスイート(4室)」「Aアスカスイート(24室)」「Cスイート(30室)」「D・Eバルコニー(112室・82室)」「F・Kステート(74室・74室)」というカテゴリーですが、上と下の部屋から順番に売れていくそうです。私たちはバルコニーには拘り、Dバルコニーを予約することにしました。発売直後に予約しただけあって、希望した左舷側、旅行代理店が気を利かしてくれたおかげで船体中央部のランドリールーム近くという便利な部屋(9042号室)を押さえることが出来ました。
年末年始グアム・サイパンクルーズ(9泊10日)
 DバルコニーFステート
フロア9F 112室7F 74室
広さ23u バルコニー18u 角窓
バスバスタブ有り同左
その他ソフトドリンク無料同左
料金\657,000-\558,000-
最上級のロイヤル・スイートは本船に4室しかなく\1,890,000です。EバルコニーとFステートの差額は72,000円で、これを高くて無駄だと思うかどうかは価値観の分かれる所です。

今まで「にっぽん丸」に延べ13泊しましたが、ドレスコードは「インフォーマル」までしか経験がありません。今回は9泊10日と長く、しかも海外クルーズのためか2回も「フォーマル」があります。「フォーマル」と聞くとタキシートをイメージしがちですが、郵船クルーズから送られて来た資料によるとダークスーツにネクタイで可、とありました。しかしクルーズ雑誌によれば「飛鳥U」はタキシート率が高いようなので、気分良く過ごせるようにと、これからも着る機会が沢山あるよう願掛けも兼ねて、それなりの物を購入することにしたのでした。

そして当日、待ちに待った飛鳥Uクルーズです。直前の三連休は大掃除、年賀状作成やクリスマス行事があったため、荷造りは出発当日となりました。今回は今までにない9泊10日のミドルクルーズでフォーマル用の衣装一式に加え、真冬の東京から常夏のグアムまで、洋服も全天候で用意しなくてはなりません。用意に時間がかかってしまい、受付開始の15時15分から15分遅れに大桟橋に到着しました。反対側の桟橋には翌日から「台湾・南西諸島ニューイヤークルーズ」に出港する「ぱしふぃっく びぃなす」が停泊していました。

大桟橋の受付には旅行代理店ごとにブースがあり、そこで乗船カードとそれを入れる旅行代理店のロゴが入ったネックストラップを受け取りました。「にっぽん丸 」の海外クルーズの時はMOPASオリジナルでしたが、「飛鳥U」はタダではくれないようです。

手荷物検査のあと出国手続を通り、初めて「飛鳥U」に乗船しました。次港が「Guam, USA」と書いてあり楽しい船旅の予感です。
9F左舷側の部屋に到着すると、バルコニー越しにみなとみらいが見えています。日本船でありながら、この空間はとても贅沢な感じがします。必死でパッキングした荷物をあっと言う間にクローゼットにすべて出し、焦れていた夫と一緒に船内探検に出かけました。フロアプランが置いてないのでちょっと不便ですが、雰囲気は外国船でした。

窓の外はバルコニーコンセントは机の右下にありちょっと不便クリスタルクルーズのロゴの残ったバス

出港セレモニーは7F「プロムナード・デッキ」で、ポートワインのホットカクテルが振舞われました。テープはありませんでしたが、10日間のクルーズの出港にふさわしく実際に乗船している人達の見送りが多かったようです。
「ぱしふぃっく びぃなす」と汽笛の交換をし、ほぼ定刻の17時に「飛鳥U」は出港しました。「飛鳥U」の汽笛は夫は「しょぼい」と言いましたが私にはタイタニックっぽく(実際に聞いたことないけど)重々しく聞こえて良かったです。

「飛鳥U出港時の汽笛」 285KB
岸壁から離れるみなとみらいの夜景ベイブリッジはスペシャルライトアップ

しばらく横浜の夜景を楽しんだ後、18時半過ぎから4F「ピアノバー」でビールを二杯ずつ飲みました。外国航路なので免税価格、生が500円でした。17時半からの一回目の食事の最中のせいか、人がとても少ないと思いました。

二回目の食事は19時45分からですが、本日のドレスコードは「カジュアル」なのでそのまま気軽に出かけることにしました。出港から約1時間半ちょっと、本船はちょうど東京湾の出口に差しかかっていました。
二回目の第一陣が入り終わった20時頃をめがけ、メインダイニングの4F「フォーシーズン・ダイニング」に行きました。船内探検の時にメニューは何種類からの選択制とわかり、期待に胸を躍らせて入口に行くと、人数は聞かれましたが、右手の方が空いています、と誘導されました。そのまま進んで行きましたが案内の人が途切れ、席に誘導されなかったので近くにいたクルーに改めて二人であることを告げました。分業制で誘導してくれるのは構いませんが、途切れてはどうしようもありません。

メインダイニングの料理は「フレンチ」で、前菜、スープ、サラダ、メインディッシュ、デザート各3種類から選ぶことが出来ます。またメインは3種類に加えてヘルシー料理が2種類(この日は豆腐ハンバーグか季節の温野菜料理)用意されていて、乗船客の平均年齢が高いことが想像出来ます。私はメニューに★印のついたシェフのお薦めを、同じだとつまらないので夫がそれとは別の料理を選択しました。

前菜

  • 本鮪の赤身とアボカドのタルタル、2種のソース★


  • 魚介類の香草風味焼き
スープ

  • 田舎風ブイヨンスープ★


  • 木の子のクリームスープ
サラダ

  • 季節野菜と魚介類のサラダ★


  • 高原畑で採れた揚げ茄子のサラダ
メインコース

  • 鹿児島産牛フィレ肉のステーキ 赤ワインソース★


  • 銀ダラの鮑入りタップナード フルーツトマトソース
デザート

  • パナマケーキとバニラアイスクリーム★


  • シャルロットパイナップル カラメルソース

味は初日なので何とも言えませんが、アメリカ船ぐらいかなぁ、と夫の辛口の感想。私は数種類から選択出来ることに感激し、バターとドレッシングが秀逸だったと思いました。部屋に戻るとベッドがセットしてありました。「飛鳥U」はどのクラスも1日に2回メイドサービス(午前中の清掃と夜のベッドメイク。タオルも2回交換)があるのです。
部屋に戻ってお風呂に入ると例によって夫が爆睡、長いようで短い一日が終わります。船がローリングし始めました。