40日目 1月17日(日) 終日航海日 日出6:24 日没21:56
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航海情報 | 天候 | 気温 | 正午位置 | 風向風速 | | ジョギング | デッキ | マシン | 陸上 | 合計 | デッキ累計 | 距離累計 |
くもり | 15.0℃ | 49-58S 075-33W | 南南西5m/s | 25周 | - | - | 11km | 643周 | 314km |
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船内情報 | 講演等 | イベント他 | 船の揺れ | プール |
茂原清二 「南極地域観測の歩み及び南極大陸の概要」 | - | 揺れなくなった | ノーマル | |
ダイニング | ランチ(6F) | ランチ(11F) |
リド夕食 | ドレスコード | ディナー | ギャラクシーラウンジ(14:00) |
鰤の照り焼き | 洋食 | なし | カジュアル | 和食 | トミースナイダー コンサート |
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| 目覚ましで比較的すんなり起床して、外にでると流石に空気がひんやりしています。でもこういう時船内は暖房が効きすぎて暑くなるので、敢えて半そでのTシャツを着用しました。 |
昨晩通り過ぎた長崎半島もどきは大分向こうになりました。今日はピオXI世氷河に行く予定ですが、地図にはペンギン氷河という文字しか表示されていないので、どこに向かうのか見当もつきません。 | |
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| | 和食コーナーのものを中心に見繕って11Fのリドガーデンの方で朝食をとりました。 |
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ちょっと物足りず、焼き立てパンのサービスが回って来たので食べることにしました。煮汁に浸したくないので、トレーの端に置いてもらいました。 | |
| いつもの流れでパームコートに行き、予定を管理するためにEXCELで作ったカレンダーのメンテナンスをしました。また夫が書き上げたイースター島のブログ用原稿テキストファイルをUSBにコピーし、ネットが繋がったらすぐに書き込める様準備しました。途中流れた船長の放送によると、条件が合えば今晩は早めに着いたピオ11世氷河の前に停泊するかもしれないそうです。 |
それは凄いことだとビックリしました。環境を守るための規制が厳しいアラスカのクルーズに行った人は皆一様にビックリしている感じでした。例えば世界遺産で有名なグレイシャーベイには、大型客船は1日に2隻しか入ることが認めらていないのです。
10時からは講演(南極地域観測の歩み及び南極大陸の概要)に行こうと思っていたので、普段より短いパームコートタイムでした。 | |
| 南極の講演者の茂原清二氏は第40・41次(1998年〜2000年)に南極観測船しらせ(初代)の艦長を務めた人で、バルパライソから本船に乗り込んで来ました。講演の最初は南極観測の歩みDVDで、後半は南極大陸の話です。 |
氷床や棚氷という用語は意識したことがありませんでした。また、南極大陸が厚さ2,500mもの氷に覆われていることも知りませんでした。昭和基地の写真はまるで宇宙基地のようで、過酷な環境がしのばれます。 | |
| この講演で、漠然とした南極像が、少しだけクッキリしました。大学4年の研究室では気象観測をしていたので、観測の話は懐かしいと同時に血が騒ぎました。コツコツとデータを採る作業が性に合っています。 |
11時からダンス教室はワルツで、今日教わった部分でB面まで踊れるようになりました。この先生は動きについて細かく丁寧に教えてくれるのので私は良いと思うのですが、夫は「理屈はいいからさっさと足を教えろ」派なのでうっとうしいようです。 | |
| 5F食堂のランチは鰤の照り焼きと魅力に欠けたのと、13時半オープンのリドグリルの麺ものが好物のとんこつラーメンだったので、それまで時間を潰して粘ることにしました。部屋のGPSでは本船が針路を東に取り、トリニダード水道(内海入口道)に入って行く所でした。 |
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陸が近づいたためか、BS「世界の船旅」のカメラマン兼ディレクターがブリッジのウィングから撮影をしているのが見えました。 | | |
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| 時間潰しのため、12Fに上がって行くと、チリ国旗とパイロット乗船中のH旗が掲揚されていました。 |
右舷の方の陸が近いです。遠くには上の方に雪をいただいた山々が見えました。 | |
| 見物だけでは間が持たず、キャッチボールをすることにしました。たまたま知り合いが通りがかり、やりたそうだったので交代しました。 |
頃合いを見計らってリドグリルに行くと、思ったより人が多く、ラーメンが出て来るまでちょっと待ちました。 | |
| 通常だとゴハンの前後にあるメインショーが、その時間頃ピオXI世氷河に近付いて行くため、今日は14時からと変則シフトです。急いでラーメンを流し込みました。 |
食べ終わってすぐギャラクシーラウンジに向かいました。ゴダイゴのメンバーのトミースナイダーのコンサートです。とても声が良く、しかも英語の発音が綺麗でわかり易かったです。アンコールにもしっかりとゴダイゴと言えばの「ガンダーラ」で応えてくれました。 | |
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| | コンサート後、身支度をしてジョギングに出ました。内海に入っているので風も揺れもなく、ついいつもより多めの25周を走ってしまいました。右舷に山を見ながらオモテを回った時に左舷にも山があるのが新鮮でした。 |
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最近惰性でも走れるようになって来たのは進歩です。走り終わって大浴場に行った帰り、定番のルート、大浴場→ウィンブルドンコード→12Fデッキ→プールデッキ経由で帰ると、ちょっと雨が降っていました。 | |
| 気温は10℃ちょっとと寒いのですが、折角の眺めなので黄金のビアタイムはバルコニーにしました。チリのフィヨルドを走りながら、タヒチのヒナノビールと地元チリのビール(Escudo TRIPLE-X 6.1%)とは最高にゼイタクです。 |
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氷のカケラが流れて来ました。氷河が近くなってきたのかもと期待感が高まっていきます。 | | |
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| 残念ながら雨模様ですが、今日はこの風景を堪能出来るよう、食事は1回制で16時半から19時までの間に5Fか11Fのリドで食べるシステムになっています。 |
チリビールをもう1本開けてから、18時過ぎに5Fに下りて行きました。チリのビールはやはりスモーキーな風味を感じます。 | |
| 今日は和食で、5Fのダイニングと11Fのリドで同じメニューです。ビールでジャブジャブになってしまったので、食事中のアルコールは控えることにします。 |
| 先附 鰻ざく のれそれ(←写真中央上。穴子の稚魚だそうです) 造り 赤身 烏賊鳴戸 盛り合わせ 煮物 牛時雨煮 |
| 焼き物 海老鬼殻焼き |
| 食事 豌豆豆御飯 ふし素麺 鯛 清汁仕立て 香の物 |
| いくら何でも足りなかったのでゴハンと牛時雨煮をオカワリしました。ゴハンは黙っていると少なめなので、「マラミン(タガログ語で沢山)ね」とリクエストしても、盛りは遠慮気味です。 |
| 甘味物 ロイヤルミルクティープリン |
満腹感という点ではいまいちですが、たまたま座った右舷前方に氷河が見え始めたので、食事は切り上げ本格的な氷河見物モードに入ろうと思います。 | |
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| | 部屋に戻ってGPS図をチェックすると、フィヨルドの最深部で、これがピオXI世氷河です。船首カメラに切り替えて正面の様子見るとまだ少し動いている本船は少し右を向いていました。 |
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と、言うことは…、とバルコニーに出ると感動的な姿が目に飛び込んで来ました。薄いブルーが幻想的な雰囲気です。日本からはるばる凄い所までやって来ました。 | |
| ピオXI世氷河は世界で3番目に大きい南パタゴニア氷原を源とする大小50以上ある氷河のうちの1つで、南極にあるものを除くと南半球最大の規模を誇ります。
河口の幅は約5km、高さは70m〜80m、長さは約60kmです。 |
11Fの船首部分に氷河を見に行くため、少しだけ厚着になりました。当地と12時間時差がある日本は月曜朝7時のニュースをやっていて、都心でも積雪している様子が映っていました。低気圧が3つ並んだ物凄い気圧配置になっていました。 | |
| 早く見に行きたいのはやまやまですが、洗濯機をかけるのも忘れません。普段着ているものなら放置しても気にならないのですが、ジョギングで汗をかいたウェアはなるべく早く処理したいのです。 |
11Fの船首に出るとすぐそこに見える氷河はあまりに大きく、どの位離れているのか全くわかりませんでしたが、後日GPSデータで確認したら1kmほどでした。すべての条件が整ったらしく、投錨し今晩はこの特等席に停泊するそうです。当初の日程表ではチリ氷河クルーズは明日の予定だったのが、海象を考慮しバルパライソを半日早く出たからこそ実現しました。 | |
| 今回のクルーズでは南極航行用に赤い色の特製パルカを全員がプレゼントされたのですが、それを着用している人たちが半分ぐらいいました。意外と暖かくパーカーにウィンドブレーカーで丁度良い感じですが、一転風が吹き出すとかなり寒いです。でもずっと吹いている訳ではないのでギリセーフな感じでした。 |
パタゴニアの氷河は濃い青(グレーシャーブルー)が特徴らしく、本当に今まで見たこともない色で息をのむ美しさです。 | |
| 光量が違うので一概に比較は出来ませんが、アラスカで見た氷河よりも青が際立っていたと思います。氷河が何故青く見えるのかは「雪が長い年月をかけて押し潰されて出来た氷が更に圧縮され空気が逃げて透明になる」「光は透明な氷の奥まで届くが赤い光は吸収される」まではわかるのですが「残った青が内部で何度も反射して目に届く」で「?」となります。 |
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左:ハバード氷河(ヤクタット湾) Hubbard Glacier(2008)
右:マージョリー氷河(グレーシャーベイ) Margerie Glacier(2011) | | |
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| 19時過ぎから30分程氷河見物をし、そろそろ寒くなったので中に入ると2011年の時からの知り合いご夫妻が氷河をサカナに飲んでいたのでジョインすることにしました。 |
私には洗濯物を乾燥機に詰め替えるミッションがあったので、一旦部屋に戻りました。フネは風向きによって向きが変わるため、たまたま真横に氷河がありました。これを一晩中独占出来るのは客船ならではで、凄過ぎです。 | |
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| いつの間にか本船のテンダーボートが下りていて、浮いている氷河のかけらを回収しようとしていました。
【右の画像はクリックで拡大】 |
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詰め替え、撮影を終えて夫とご夫妻にジョインしました。このご夫妻はコントラクトブリッジを嗜み、2011年の時にボランティアでブリッジ教室の手伝いをしていたことから知り合いになりました。話すうち、ご主人は夫の学校の先輩で学部も同じ、しかも体育会剣道部であることが判明しました。 | |
| しかも奥さんも同じ学校で、夫の競走部の後輩と知り合いであることも判明しました。世界の狭さに驚きです。 |
21時半にお開きになるまで、2回ナマナのミュージックタイムがありました。普段この時間は人がおらず寂しげに演奏していますが、今日は違います。夫が何度か踊りにフロアに出て行きました。 | |
| 部屋に戻るとまた雨が降っており、周囲が白く煙ってしまいました。でも氷河の姿は目に焼き付いており、すぐそこに存在していることが重要です。 |
パームコートで有料のアルコールは勿体ないと飲みませんでしたが、折角の氷河なので備蓄のチューハイを飲むことにしました。ツマミは先輩が残した乾き物をナプキンに包んで持ち帰ってあります。 | |
| 22時頃夫が朝から予定表に書き込んであった筋トレと大浴場とマッサージに出掛けて行きました。帰りに洗濯物を回収してくれたのでとても嬉しいです。 |
エンジン音や振動がないことからもわかりますが、本当にこの場所に停泊し一晩を過ごすとは未だに夢のようです。チリ当局は太っ腹です。
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| 真っ暗になった外ですが、ぼやっと氷河が見えています。カメラには見た通りには写りませんでした(手すりの少し上の白っぽい部分)。月は雲で覆われて見えないのかと思いきや、暦を調べたら折り悪く新月でした。 |
日付が変わり、終日航海日だった表示がチリ氷河になりました。今日は15℃ぐらいだった気温は、明日は11℃の予想となり寒くなりそうです。氷河から昇る日の出を見てみたいので、目覚ましは気合を入れて6時にセットしました。 | |