サファイヤ・プリンセス メキシカン・リビエラクルーズ乗船記 (2009年4月3日)

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7日目 航海日
終日航海日なので、ゆっくりしようと思いつつも9時半から日本語の下船説明をしてくれると言うので、それに合わせて7時過ぎに起床しました。外を見るとどんよりとした曇り空でした。バルコニーは相変わらずもの凄い風が吹いています。夫は早起きして16Fのジョギングトラックへ行ってしまったようでした。
気楽なビュッフェもいいけれど、折角のサービスなので、優雅な雰囲気を味わいたいと今日は7F「サバティーニ」へ行くことにしました。9時近かったですが、相変わらず私達の他は数組しかいませんでした。

なんだか胃がもたれていたので、卵は頼まずワッフルだけにしました。夫も卵は「1つだけ」焼いてもらいました。

朝食が下船説明会前の中途半端な時間に終わってしまったため、夫のみ一度だけ部屋に戻って書類を取って来てもらい、私は「サバティーニ」のすぐ前にある「フォト・ギャラリー」で昨晩の写真を探すことにしました。「セレブリティ・マーキュリー」の時に比べ、多少緊張の度合いが少なく、イイ感じのもありました。段々写真が増えて来て、探すのも、やっとみつけた自分達の写真の置いてある場所を覚えるのが大変だなぁと思っていたら、「見つけたら1箇所にまとめてキープ」している人達がいたので、それに習いました。
下船説明会は6F「パシフィック・ムーン」でありました。ようやく船のレイアウトを覚え、すっと向かう筈が中央の階段からしか行けなかったのを忘れて間違えてしまいました。ランチ用の準備が終わっているレストランの丸テーブルで日本人コーディネーターの説明がありましたが、丁寧だったので大変助かりました。
説明会が終わって10時15分から7F「プリンセス・シアター」で「Culinary Demonstration(料理デモンストレーション)」がありました。チーフ・メートルディーのジャックとクルーズ・ディレクターのJoshua Dayhoff(ジョシュア)との掛け合い漫才のような感じで始まりました。昔日本でも吹き替え放映されていた、アメリカの男性がトークしながら作る料理番組みたいな雰囲気でした。
そして後ろにいるイタリア人のエグゼクティブ・シェフ、Marcello Berardi(マルチェロ)がまずサーモンの前菜を作りました。料理そのものは客席から全く見えないのですが、料理の上からカメラで撮影していてモニターに映し出されていました。
サーモンだけで十分なのに、装飾にイクラを載せていました。このサイズの前菜は普通の日本人にとってはかなりのダメージになります。次の品はハムの入ったショートパスタです。

左はお酒を入れてフランベした所です。調理を始めて少ししたらオリーブオイルとにんにくの匂いが座席まで流れてきましたが、夫は感じないと言っていました。

最後はポルトガル人のチーフ・パティシエのアントニオが出て来て、「ブラック・フォレスト(黒い森)※」というケーキのデコレーションをやりました。

※「シュバルツバルダー−キルシュ・トルテ」というドイツのケーキの英語名。
さすがにケーキ本体はあらかじめ用意されていましたが、まずはそこに「これでもか!」と思う程生クリームを厚く塗っていました。

完成品は出演者達が試食していました。工夫をこらしたなかなか楽しいショーでした。そしてこのショーの続きとして、厨房見学がありました。

シアターを出るとタイミング良くコーディネーターが待機していて、6F「インターナショナル・ダイニング・ルーム(メインダイニング)」と「サンタ・フェ」「パシフィック・ムーン」の間の空間にある厨房に案内してくれました。厨房に入る列の最後に入りました。
一面ステンレスのような清潔な厨房で、まずワイン等の飲み物類が鍵のかかる棚に置いてありました。
綺麗でなければ困りますが、予想以上にピカピカに磨いてありました。この場所は夜には戦場のようになるのでしょうか。

冷たい前菜の作り置き伊勢海老とエビ。ランチ用?ディナー用盛り付け見本写真

厨房の雰囲気を出すためのディスプレイもありましたが、スイカの彫刻はちょっとコワい感じでした。後ろではエビを盛り付けています。
最後にメートル・ディーとエグゼクティブ・シェフとの記念撮影をする時間もありました。流石に全員と言う訳にはいかないでしょうが、見学者の一番後ろにいた私達日本人グループはみんな撮らせてくれました。客船の厨房を見たのは初めてでしたが、大変貴重な体験でした。窓のない厨房で、何千人もの料理をオーダー通りに出す大変さを感じました。
通常はウェイターが通るドアを抜けて厨房を出ると「サンタ・フェ」ダイニングがあり、ロゴグッズ等のクリアランスセールをやっていました。そこで6才の姪に「Princess」の「Alaska」Tシャツを、もう1人の妹の所に4ヵ月後に生まれてくる子のために「My First Cruise」のTシャツを購入しました。窓から外を見ると6Fは流石に波が近かったです。
昼前までは曇っていたのですが、13時過ぎには太陽が顔を出しました。ただし波は結構高く、10万トンを超す本船でも朝から揺れを感じていました。
それから、外国船では何度目かですが、目だったサービスクルーは誰でしたか?というアンケートがあったので、笑顔と共に素晴らしいサービスを提供してくれた客室係のEmilio(エミリオ)を推薦しておきました。写真は「HPに載せたいんだけど、撮ってもいい?」と聞いたら「どうぞ」とニッコリと笑ってくれました。

アンケートを投函しがてら5F中央に降りて行ったついでに、「ライティング・ルーム」に置いてあったジグゾーパズルに取り組みました。高校生の頃横1mぐらいの大作を仕上げた感覚がまだ残っていました。大人になって初めてやりましたが、これからはボケ防止に良さそうです。

その後、どうしても見てみたかった6F後方の「ウェーキ・ビュー・バー」に降りていくため、7F「クラブ・フュージョン」に行くと(カントリー)ライン・ダンスの教室が真っ最中でした。が、「ウェーキ・ビュー・バー」に行くにはそこを突っ切るしかないので、無視して螺旋階段を下りました。
落ち着いた雰囲気の感じのいいバーがありました。夜に来てみたい感じでしたが、バーに行く時間は大体満腹でアルコールも程よく回った状態になってしまっているため、おそらく今晩も行くことはないでしょう。それに肝心のウェーキは夜は見えないかもしれません。
そしてバーに興味があったと言うよりはウェーキ(航跡)を見たかったのですが、これがそのウェーキの様子です。おお、フネに乗っているぞ、という感じでした。
満足して上のフロアに戻ると、相変わらずライン・ダンス教室をやっていました。夫は気になってちょっと見ていこうと言います。じゃあ列に加わろうと言うと「いいよ」と躊躇するので、1曲様子見たあと私がまず乱入しました。ステージの上の先生がわかり易く教えてくれるので、何とか踊れるものです。
投げ縄を投げる動作と同時にかけ声を「イーハーッ」などと楽しく1曲踊りました。最後はマンボリズムの曲で、と言ったので夫を引きずり出した所、それなりにちゃんとやっていました。カントリーダンス教室に途中から乱入するなんて、外国船デビュー当時の私達からは考えられない程積極的な行動でした。
部屋に戻るとなんともう16時を過ぎており、慌ててジョギングすることにしました。かなり揺れていましたが走れない程ではなかったので、10周を走破しました。
船首部分は真冬の北太平洋なみに風が強かったので、途中からは船首は回らず手前で引き返してU字型に走っていました。波はかなり白波が立っていて、船首も波頭に突っ込んだりしていましたが、船が大きいのでゆっくりピッチングしているな、という感じでした。
いつもこの2番のMuster Station(避難集合場所)から走り始めていました。この長いデッキをジョギングするのもこれで最後かと思うと、とても名残惜しいです。
部屋に戻るともう17時を過ぎていました。予約は18時半なので、シャワーをして着替えて顔を作っているとあっと言う間です。今日はおとといのゲームで手に入れた、スパークリング・ワインを持ち込むことにしました。
本日の予約は二度目の6Fの「サヴォイ」、「Landfall Dinner」です。
毎日予約をしていたので気づきませんでしたが、入口にはペイジャー(待ち時間の呼び出し機)が沢山積んでありました。やはり混雑時間帯にはこれが必要なぐらい混むのでしょう。

レストランの雰囲気と最初に出て来るパン。持ち込んだスパークリング・ワインはクーラーで冷やしてくれました。
Appetizers

  • Creamed Chicken, Sweetbread and Mushroom in Puff Pastry Case


  • Poached Seafood and Avocado★
    Lime-Cilantro Vinnaigrette
Soups and Salad

  • Grilled Vegetables with Chives and Hearts of Romaine Lettuce(V)★


  • Philadelphia Pepper Pot Soup, Chilli Dust★
Main Courses

  • All-American Meatloaf with Mushroom Gravy and Mashed Potatoes


  • Grilled Ner York Cut Strip Steak with Green Peppercorn Sauce,
    Charred Tomato, Shoestring Potato
デザートには「Beked Alaska on Parade」を食べました。好きな時間に好きな物スタイルのレストランなので当たり前ですが、ウェイター達のパレードはありませんでした。

本船のディナーは日替わりメニューですが、「セレブリティ・マーキュリー」の時と同様固定メニューも用意されていました。それらは定番のシュリンプ・カクテル、シーザー・サラダ、牛フィレ肉のグリル、NYチーズケーキ等でした。

今晩は22時までにパッキングを済ませなければならないので、食後はまっすぐ部屋に戻りましたが、途中例のジグゾーパズルを見ると足りないピースを除いて完成していました。
パッキングの方は順調で、気が散りながらも21時半過ぎにはスーツケースを外に出すことが出来ました。日本船ならギリギリまでスーツケースを出す必要がないので、この点はいつもちょっと面倒です。
夫は早々に就寝してしまいました。テレビでは今日も70年代のTVドラマ、「Love Boat」が流れています。これはプリンセス・クルーズの「パシフィック・プリンセス」のメキシカン・リビエラクルーズが舞台になっており、アメリカのクルーズブームの火付け役となったそうです。テーマソングもすっかり耳に馴染みました。
PCをいじっていて少し気持ち悪いのは食べ過ぎかと思っていたのですが、実は船酔いだったみたいです。今までで一番揺れているかもしれません。波に乗り上げるとドドーンと衝撃があって、思わずよろける程でした。明日の入港は早いので、そろそろ寝なくては。