サファイヤ・プリンセス メキシカン・リビエラクルーズ乗船記 (2009年4月1日)

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5日目 マサトラン 入港7時 出港17時
前日は夫と二人揃って9時過ぎには爆睡してしまい、未明のヘンな時間に一度目覚めてしまったためなかなか起きられません。が夫はサクっと6時半に起きて入港シーンを数枚撮影したあと、張り切って16Fの「スポーツ・トラック」に走りに出かけてしまいました。寝ていてわかりませんでしたが、本船はこのまま左前方の岸壁まて進んで自分で向きを変えた後、右舷着岸したようでした。
7時過ぎに漸く起床し、うす曇りのマサトラン港で、本船のあとにロイヤル・カリビアンの「マリナー・オブ・ザ・シーズ」がそろそろと通り過ぎるのを見守っていました。
このフネは全長が本船よりも長い311メートル、幅48メートル、堂々の13万8千トンです。同型の1番船である「ボイジャー・オブ・ザ・シーズ」は1999年の就航当時世界最大を誇っていました。2002年に書いた当HPの「外部記憶装置」「ランキング-豪華客船」の下の方にもその旨の記述があります。当時は自分が客船に乗るなどとは思ってもいませんでした。

向こうのバルコニーにも人が沢山ロッククライミング用壁面本船の後部に縦列着岸

朝食は夫はスイート専用の7F「サバティーニ」に行きたがりますが、野菜があまり食べられないのと、いちいちメニューから注文するのが面倒なので、いつも通り庶民派の14F「ホライゾン・コート」に行くことにしました。

夫は野菜を意識した選択、私は日本で食べるとちょっと高いスモークサーモンと付け合せのケイパー、ハム、コンビーフを選択しました。

食べ終わった後は、着岸した「マリナー・オブ・ザ・シーズ」を見に船尾の方に行って写真を撮影しました。この高さで見えるとは、本船「サファイヤ・プリンセス」ももなかなかの大きさだと思いました。
それから朝でまだ人の少ない15F「ロータス・スパ」のジムを見学しました。400メートルトラックよりも大きな7Fの「プロムナード・デッキ」を走ればいいのに、と思いますがランニングマシンが人気でした。
「ロータス・スパ」は外のプールの仏像や梵鐘と言い、この畳を意識したカーペットと言い、かなりの東洋趣味でした。仏像は西洋人にとってはインテリアなのでしょうが、唐突に置いてあるのを見るとちょっと違うんじゃ…と思います。
前の日プエルト・バジャルタでは下船が10時半を過ぎてしまい、意外と時間がなくなってしまったので、今日はそれより早く9時40分頃下船しました。
ここは輸入した車が並んでいる商業港で勝手に歩く訳に行かず、トラムでターミナルまで移動する方式でした。建物が邪魔になった「サファイヤ・プリンセス」より、「マリナー・オブ・ザ・シーズ」が良く見えました。
ターミナルにも適当なみやげ物屋があったため、このまま船に引き返してもいい感じでしたが、折角だからと「オールド・タウン」に行ってみることにしました。ターミナルを出た所には、タクシーやら観光業者やらがひしめいていて、盛んに客引きをしていました。マサトラン的には「ゴールデン・ゾーン」と呼ばれる宝飾品店街に誘導したいようでした。アメリカ人達はダイヤモンドを買いにこぞって出かけて行っていました。
タクシーは「ゴールデン・ゾーン」に行く外国人の男性と相乗りでしたが、6ドルの固定料金のようで、10分ほどローカルな道を走ると「ここがオールドタウン」と運転手が教えてくれました。割と立派なカテドラル(大聖堂)があり、その横にデパートがありましたがこれは11時からオープンのようなので、まずカテドラルを見学しました。
それから、フラフラと歩いていると銀行があったので、ちょっとペソに変えるかと思ったら「パスポートのフォトコピーが必要だから持って来て」と言われてしまい、どこでコピーを取るのか聞いたら「そこらのコピー屋」と言うので面倒臭くなって断念しました。
ぐるりとカテドラルの方に戻ると大きなメルカード(市場)があり、みやげ物屋が見えたので入ってみることにしました。これは町のブロックが丸ごと屋根つきの市場になっているもので、4方向から入ることが出来ました。著作権的に怪しいTシャツが面白そうだったので、値段を尋ねると大体4枚で100ペソ(約800円)が相場のようでした。ドルで払えますが、10ドルの店と8ドルの店がありました。
お姉さんの感じが良かった店でTシャツ4枚と、それからメキシコカラーのエプロン(水不足なのでビールを飲もう!と書いてある)を13ドルで購入することが出来ました。
この市場の雰囲気はブラジルのフェイラ(決まった曜日に決まった道の路上で開催される朝市)のようで、懐かしい感じでした。
見慣れない種類のせいか、ヌルっとした感じであまり美味しそうじゃない魚が並んでいました。

特に牛豚鶏肉のコーナーの獣臭さはすさまいじものがあり、夫はちょっと気分が悪くなったようです。この臭いの系統の軽いものはロンドンの有名デパート「ハロッズ」の食料品売り場でも感じることが出来ると思います。日本では滅多にない臭いです。

最後にそれまでの喧騒とは別世界のデパートに入って、涼しい中ポロシャツを1点購入しました。その後再びカテドラルの辺を歩いていると、タクシーの方から声をかけてくれるので、事前交渉して7ドルで港まで戻ることにしました。ゴルフ場にあるガソリンエンジン式のカートで、これはなかなか気分が出ていました。
下船した時と同じくトラムでフネに戻りました。並べられた輸入車の向こうに本船の後ろ半分が見えています。

4Fの舷門から乗船し、乗船してからボディーチェックと手荷物検査がありました。12時前に戻ったので、約2時間のマサトラン観光でした。

その後早めにジョギングを済ませてしまうことにしました。船の前方から港を見ると、まるでミニカーのように輸入したクルマが並んで見えました。
シャワーをしてさっぱりした後は恒例のビアタイムです。プールサイドのバーで地元メキシコの「Dos Equis」を2本買い、部屋で飲むことにしました。このビールも有名な「コロナ」と同様、瓶の口にライムを挿してくれました。
16時前には午前中に注文しておいた無料のカナッペが届くので、今度は在庫のMGD(Miller Genuine Draft)にシフトしました。カナッペは次の7種類から毎日6個届けてくれます。7種類のうち2つは甘系です。

時計周りエビから順に
  1. Poached Cocktail Prawn on a Sesame Crouton
  2. Cured Parma Ham Grissini, Sweet Melon and Mustard
  3. Chocolate Strawberries Tuxedos(甘系)
  4. Philaderphia Cream Cheese Mousse on Pumpernickel Bread
  5. Smoked Salmon, Mascarpone Cheese and Golden Cavier
  6. Genoa Salami Stuffed with Deviled Egg
  7. Grand Marnier Cream Filled Profitroles(甘系、写真なし)
そうこうしているうちに、17時の定刻にマサトラン港を出港しました。まずスラスターで岸壁から離れたあと、前に停泊しているタンカーの横をすり抜けました。
次港はカボ・サン・ルーカスで、マサトランのほぼ真西に位置していることから、本船も太陽の沈む方角に針路を取っているのですが、この絶景を楽しめるのは船首キャビンの特権です。
レストランの予約は今日も18時だったので、急いで支度をして14F「スターリング・ステーキハウス」に行くと、窓際の絶景席が用意されていました。

通常のレストランでは本日は「Chef's Dinner」で、一番特徴がなさそうだったのでこの日を有料レストランの日にしたのでした。
窓際の席からの眺めはまるで海上の高層ビル状態で、最高のオーシャンフロントレストランという感じでした。このレストランはそれなりに広いので、予約をしていないと中の方の席になってしまう場合があるようでした。
食器やテーブルの雰囲気はまさに「アメリカのステーキハウス」です。今日も「ステーキハウスにハズレなし」の法則通りになりそうです。
期待を込めてメニューを眺めていると、うやうやしくステーキ肉の見本が運ばれて来ました。左から「ニューヨーク・カット12oz(340g)」「骨付ニューヨーク・カット16oz(453g)」「フィレ・ミニオン8oz(227g)」「フィレ・ミニオン10oz(284g)」「ポーターハウス(Tボーン)22oz(624g)」「リブアイ14oz(397g)」。フィレとサーロインの両方を楽しめるポーターハウス(右から二番目)が目を引きますが、この量は食べ盛りでもない限り不可能でしょう。

前菜

  • Spinach and Artichoke Dip
    Blended with three cheeses and warm tortilla chips


  • Brie And Papaya Quesadilla
    With green jalapeños and a cilantro sauce
メイン

  • FILET MIGNON
    Classic, tender and delicate
    Sterling Cut - 10 ounces


  • RIBEYE STEAK
    Flaborful and Juicy with Heavy Marbling - 14 ounces
デザート

  • Raspberry Crême Brulée


  • Fried Peach Turnover
夫は10オンスのフィレミニオンを、私は果敢にも14オンスのリブアイに挑戦しました。かなりの分量で、少し気持ち悪くなりながら何とかこなすことが出来ました。ワインまで頼みましたが、さすがに飲み切れずに部屋に持ち帰りました。メキシコっぽそうだったので頼んだ前菜が予想以上にヘビーでした。

それでも約400gのステーキを食べ切れたのはちょっとした達成感でした。
21時半からのメインショーは「ソング&ダンス」、私はスキップしても良かったのが夫がどうしてもというので、約30分も前から着席して待っていたところ、案の定夫が睡魔に襲われ、始まる前から寝てしまってショーの間中気持ちよく気絶していました。
約1時間のショーの後は、本日最後の催し、7F後方「クラブ・フュージョン」で22時半から「カントリーの夕べ」があると言うのにカントリー好きの夫がはずせる訳がありません。ショーの間1時間ほど睡眠もとったのでやる気マンマン、二人で赴くとすでに1曲目のラインダンスが始まっていました。
二曲目以降は躊躇なく我々も参加することにしました。インストラクターの指導のもと一通り習ってから音楽に合わせて皆で踊るラインダンスと、カップルで踊るブルース系の音楽が交互に演奏されていました。途中フォークダンスのようなものもあって緊張しましたが、何とかこなしました。このフォークダンスの練習中インストラクターが「さぁ、ここで男性は二歩前に進んでパートナーをチェンジします」と言った瞬間「そりゃムリだよー」とばかりに何人かがダンスの列からスススっと離脱したのは可笑しかったです。
そして参加者全員が輪になって指名された人同士が鉄砲を打つまねをして早さを競うゲームで最後まで勝ち残り、何とスパークリングワインを1本ゲットしたのでした。
寝る前に、18F「スカイウォーカー・ナイトクラブ」の雰囲気を見に行きましたが、ここは若者向けなのか騒々しい音楽がかかっていたので早々に引き上げることにしました。
特等絶景ポイントからは、真っ暗闇の中、プリンセスクルーズのシンボル、「seawitch(訳すと海にいる魔女?)」が良く見えました。長い1日がようやく終わろうとしています。