にっぽん丸 小樽/横浜クルーズ乗船記(2007年9月14日)

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4日目 航海日
朝起床すると、フネは津軽海峡を横断し、下北半島に沿って南下している所でした。本日は航海日ということでゆったりと過ごそうと思いつつ、一応船内新聞「PORT & STARBOARD」に記載されている日中のスケジュールのうち、興味のある物をメモ書きしておきました。

9月14日の船内アクティビティー(抜粋)
時刻内容場所
09:15避難訓練プロムナードデッキ
10:00〜11:00スープ&ブレッド6Fラウンジ「海」
10:00〜10:45足つぼビクス7Fリドテラス
11:00〜11:45ビンゴゲーム大会4Fドルフィンホール
13:30〜14:30ロープワーク教室7Fリドテラス
15:00〜16:00アフタヌーン・ティー6Fラウンジ「海」
16:30〜17:15ホースレース6Fラウンジ「海」
18:00〜18:30カクテル・パーティー4Fドルフィンホール
18:30〜キャプテンズ・ティナー2Fダイニングルーム「瑞穂」
20:30〜21:30北原ミレイスペシャルコンサート4Fドルフィンホール
21:45〜22:15リラグゼーション&ストレッチ5F和室「吉野」
23:30〜24:00ディスコ・タイム4Fドルフィンホール
船内アクティビティーはこれらの他に、昼食タイムや、輪投げ大会、デジカメ教室、カジノ、ソシアル・ダンスタイム、夜食タイムがあります。

いつかはソシアル・ダンスタイムに参加したいのですが、習いに行こうと言っても夫が絶対に賛同してくれません。

9時15分から避難訓練があるのでいつもより早めに「瑞穂」に朝食を食べに行きました。卵料理コーナーがあったので、目玉焼きを作ってもらいました。「にっぽん丸」のパンは焼きたてで普通のパンにデニッシュと種類も豊富、どれを食べようか迷ってしまいますが、とても美味しいことで有名です。

避難訓練は今回も張り切って参加しましたが、当然の事ながら内容は前回と同様でした。
避難訓練が終わってしばらくプロムナードデッキを散策して航跡を眺めたりした後、ブリッジ見学に行くことにしました。

ブリッジにはそれなりに見学の人達が来ていました。この時間(8時〜12時)はサードッサー(三等航海士)の当直です。双眼鏡でのワッチと海図による船位確認と忙しそうでした。私は今回は海図の使い方を覚えていたため、生で見る海図作業は興味深かったです。ちなみに夫が尋ねた所によると、本船はまだ電子海図を採用していないそうです。

これはその脇にある通信室です。通信局長の方に船上からのインターネット接続について尋ねた所、近海であれば船舶電話、遠い場合はINMARSAT(インマルサット)を使用することが出来るけれど、インマルでも速度は9.6kbsでしかも高額とのことでした(確か1分500円と仰ったような…)。
ブリッジ見学を終えて、6Fラウンジ「海」に出かけ、スープ&ブレッドの様子をちょっと覘いてみました。本日のスープ「コンソメジュリアン」と美味しそうなパンが並んでいましたが、流石にまだ朝食の余韻が残っています。
11時からはビンゴゲーム大会に出向きました。司会の方は盛り上げ方が上手でとても楽しかったのですが、残念ながら二人ともほとんど穴が開きませんでした。
12時から13時半までは昼食タイムですが、私達は普段も休みの日は昼食をとらないので、パスすることにしました。そして、その間に運動をしておこうと7Fリドテラス脇にあるスポーツコーナーで走ることにしました。ところがこの機械はランニングではなく、ウォーキング専用だったらしく時速は8kmぐらいまでしか設定出来ませんでした。しかも特段床を補強していないのか、かなり下に響いてしまう感じでした。デッキを走れないのなら、せめてここではちゃんと走れる様にしてもらいたいと思います。このマシンの他にはバイクマシンが2台ありましたが、外国船と比べ、この設備は圧倒的に貧弱です。

船は順調に三陸海岸を南下して行きます。右の煙は釜石かもしれません。

13時半からのロープワーク教室ではボースン(甲板長)が「はた結び」「巻き結び」「もやい結び」「緊急脱出用結び」の4種類を教えてくれました。が素人にはなかなか難しく、フィリピン人の甲板員が何人か脇に立っていて、迷える子羊を導いてくれるのですが、それでも頭の中が「????」と混乱してしまいました。
GPSモニターによると船は14時半現在大船渡と気仙沼の間の洋上を順調に航海中のようです。6Fラウンジ「海」にコーヒーを飲みに行ったらそのまま15時のアフタヌーンティータイムになりました。初日に見た「ペルーサ・タクナウ・トリオ」の演奏がありました。この人達は次航でも見かけたので、しばらく「にっぽん丸」に乗船したまま営業しているのかもしれません。ところでアフタヌーンティーと言うとサンドイッチやスコーン、ケーキ類をイメージしてしまいますが、「にっぽん丸」では写真のケーキ1種類だけでした。
16時頃、川崎近海汽船の(おそらく)「第二ほくれん丸」が見えました。「ほくれん丸」は釧路と日立を20時間で結んでおり、主に生乳を運んでいます。

16時半、おなじみの金華山が近づいて来ました。

今度はホースレースゲームです。これは、船内で配られるカジノ券を使って、サイコロの目でおもちゃの馬を双六よろしく進ませて1-2着の馬を当てると言うものです。サイコロは乗客がふるのですが、クルーのトークがこれまた面白くなかなか盛り上がりました。このカジノ券は夜にルーレット等でも使え、たまった所で景品と交換してもらえます。我が家は第1レースこそ見事的中したものの、第2、第3レースは振るわず結局微減に終わりました。1回のクルーズでキャビンあたり4,000ドル配られるのですが、景品交換は10,000ドルからでした。

さて、珍しくアクティブに動き回りましたがようやく日中が終わろうとしています。自動販売機でビールを買って、デッキで夕日を見ながら恒例のドリンキングタイムです。この雰囲気と風景は陸上ではなかなか味わえないものだと思うのですが、人影はほとんどありませんでした。

インフォーマルナイトのカクテルパーティーは18時からです。「にっぽん丸」専属バンド4ドルフィンズの演奏の後、恒例のクルー紹介がありました。
ところで「にっぽん丸」の3Fにはランドリールームがあり、乗客は洗濯機と乾燥機、アイロンを自由にかけられることになっています。今回は上野を出発してから6泊7日の旅程となっていたのでそれなりに洗濯物がたまることになり、船上の洗濯は必須だったのですが、勤めている関係で毎日洗濯機を回さない鬱憤を晴らすため必要以上に洗濯してしまいました。洗濯機と乾燥機が別々なため、必ず詰め替え作業があるのですが、これをスケジュールの合間に行います。今回もインフォーマルでそれなりにお洒落したまま、ダイニングに向かう前部屋に呆れる夫を待たせて3Fに駆け下りて、詰め替え作業を実施したのでした。洗濯機に洗いあがったままの衣類が放置されるのは嫌なものですが、男性にはなかなか理解出来ないようです。

食べている最中に洗濯物が乾くことになり、スッキリした気分で2F「瑞穂」に向かいます。本日はキャプテンズ・ディナーです。
鮪のタルタル北海仕立て
ウニとイクラ添え 和風山葵ソース
コンソメ・ワイルド・ライス秋鮭と貝柱ムースのパイ包み焼き
アメリケーヌ・ソース

牛フィレ肉のロースト グレイビーソーストマトと椰子の新芽のサラダ北海道産赤肉メロン&
ガトー・フロマージュ ハスカップ風味

ところで、食事中は夫が相席の私達より少し年配と思われるご夫婦と会話を始め、夫同士は勤めていた会社についてあれこれ探り合いに終始していたのですが、テーブルのこちら側で妻同士があっけらかんと会社名を始め家族のことまで話しておりました。食事の後「あのご主人は元某財閥系の化学会社みたいだなぁ」と言った夫に「奥さんは最初から○○化学って言ってたよ。娘さんは○○銀行だって」と言うと「え〜〜。女は違うね〜、鎧を着ていないんだね〜」と呆れるやら関心することしきりでした。
20時半から「北原ミレイ スペシャルコンサート」に顔を出した後、和室でリラグゼーション、部屋に戻った22時半頃にフネは鹿島灘を航行しているようでした。