ぱしふぃっくびいなす 秋の屋久島・奄美大島クルーズ乗船記 (2009年9月18日〜9月23日)

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1日目 横浜 出港21時
6月の「にっぽん丸」のクルーズ予約をした直後、クレジットカードの会員誌を眺めていた所「ぱしふぃっく びいなす」の9月の連休を利用する「秋の屋久島・奄美大島クルーズ」が目に飛び込んで来ました。今年の9月は所謂ハッピーマンデー法によって2003年以降の敬老の日が第3月曜日になって以来、初めてその翌々日の水曜が秋分の日というパターンです。祝日法により、祝日と祝日にはさまれた日は休日となるので、火曜日が自動的に国民の休日となり、この三連休と土・日で有給休暇を取らずとも五連休になるという、旅行業界が以前から注目していた日の並びでした。
2004年の4月「にっぽん丸伊勢志摩クルーズ」でクルーズデビューして以来、「にっぽん丸」には複数回、それから「飛鳥U」に一度乗船する機会がありましたが、日本船三船のうち「ぱしふぃっく びいなす」だけは乗ったことがありません。いい機会だから、と夫に部屋の空き情報をチェックしてもらうことにしました。

写真は2007年12月年末年始グアム・サイパンクルーズに出発する飛鳥U船上から見た「ぱしふぃっく びいなす」

3月末に10万トン以上の巨大船である「サファイヤ・プリンセス」に乗船したばかりだったため、小型の日本船ではあまりキャビンの場所に拘りがなくなり、とりあえず6Fの「ステートルームB」ぐらいかなと思っていた所、夫は何となく9Fの「ステートA」(もちろん左舷側)がいいと思ったようです。

出発日である金曜日は定時退社して18時前に家に戻り、前日用意はしていたものの何やかやと18時40分にようやく出発することが出来ました。渋滞を心配しましたが呆気なく約1時間程で横浜港大桟橋に到着しました。他の車にぶつけられなさそうなスペースを探した上で慎重に駐車する大桟橋恒例の「駐車の儀」があったため、それに約10分かかった他は割とスムースでした。
乗船受付開始時刻の10分前には受付場所に到着し、手荷物の受付は乗船受付とは別のようだったので、そこでまず荷物を預けました。受付はフロアごとに窓口がありましたが、既に長蛇の列が出来ていたので並ばないで列がはけるまで椅子で待つことにしました。
9Fはそもそもの部屋数が少いため、列がすぐになくなりました。乗船券と引き換えにカードとカードキーをもらいました。ターミナルの外に出る前に、乗船前の記念撮影をしてもらいましたが、外国船と違って写してもらう人は少数派でした。

そういえば大桟橋の氷川丸サイド(ABバース)から出港するのは初めてかもしれません。客船に夜乗船するのも初めてです。暗闇に浮かぶ姿は夏に乗船した新日本海フェリー「ゆうかり」とかなり雰囲気が似ています。新日本海フェリーは本船「ぱしふぃく びいなす」を擁する日本クルーズ客船の親会社でもあります。

ボーディングブリッジから乗り込む時の風情も、暗いせいかフェリーを彷彿とさせ、何だか懐かしい感じです。
乗船してみると階数によって廊下がフネの中心線にあったり、左右に分かれているとわかり、これは慣れるまで混乱しそうです。予約した9Fの924号室は左舷、ランドリーの近くです。荷物をほどき、これから6日間お世話になる第二の我が家となります。

ステートルームAの部屋は12室しかなく、事前にはわかりませんでしたが液晶テレビとDVDプレーヤーが完備していました。
コンパクトな洗面所もちろんウォシュレットその横にシャワーブース

船内誌「ライトハウス」によると、出港15分前から「セイルアウェイ横浜 横浜の夜景を見ながらジャズをお楽しみ下さい」ということで、8F「ボート・デッキ」に下りて行きました。飲み物サービスもあると思い込んでビールを我慢していたのですが、残念ながら音楽だけでした。
何となく手持ち無沙汰でぶらぶらしていましたが、出港合図の銅鑼が響き渡りました。本船は右舷付けの入船着岸しているので、船尾付近をタグに引っ張られて離岸を始めました。

写真は横浜マリンタワーと氷川丸の電飾
大桟橋からこんなに遅い時間の出港は初めてです。桟橋には人がいるようですが、暗くてこちらからは見えず、静かに出港する感じでした。
横浜ベイブリッジをくぐるまで潮風に吹かれていようかと思いましたが、夫がこれ以上ビールを我慢出来ないモードに突入していたため、出港してから15分程で部屋に戻りました。
部屋の冷蔵庫にはミニバーのビールが冷えているのは乗船前にチェック済みです。今日は出港が遅いので今晩は21時からビュッフェ形式で食事が用意されていますが、すぐに会場に行っても混んでいるだろうと思い、まずは部屋で乾杯することにしたのでした。価格は1本350円で、キリンとアサヒが2本ずつ入っていました。
ツマミがなかったので、ショップに見繕いに行ったところ、ツマミ類はもちろんスナック菓子や焼酎のボトルまで充実の品揃えでした。本船に乗船する時は事前に用意しなくても良さそうです。
22時を過ぎたので、7Fメインダイニングルーム「プリマベーラ」に下りて行きました。料理が置いてあるテーブルの近くに陣取って食欲を満たしました。「明太子パスタ」と書いてあるお皿がずっと空だったので、どうしても食べたくなりじりじりと待ってしまいました。どうやら乗客の食欲にスパゲティーの茹で時間が追いつかない様でした。

私達はそもそも食事する時間がなく乗船しましたが、時間がある人でも20時乗船受付で夜食が出るなら夕食はフネで、と思う人は多いだろうと思います。

サンドイッチとオニオンスープ塩ラーメン茹でたて明太子パスタ

船尾にあるダイニングからの帰りに、そのまま船首にあるメインラウンジ「ル・パシフィーク」へダンスの様子を覗きに行きましたが、全体的にカジュアルそうな雰囲気の本船の中に、やや異質な空間が広がっていました。
23時半頃のGPSでは、本船は東京湾から離れて相模湾沖を航行しているところで、速力は19ノットも出ていました。

1週間の仕事の疲れか、それとも車の運転疲れか、夫が早々にソファーで爆睡してしまったので、私もシャワーをして寝ることにしました。シャワーの水圧はいまひとつでした。