にっぽん丸 伊勢志摩クルーズ乗船記 <2日目>(2004年4月10日)
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ベッドは普段より幅が狭いのですが、それよりもズーンと低く響くエンジン音の方がちょっと気になりました。目が覚めると既に明るく、到着予定時刻の1時間位前でしたが鳥羽湾に入っていました。天気は快晴、絶好の伊勢参り日和です。 | ||
鳥羽港は大型船がつける埠頭はなく、文字通り沖止めになりました。左舷側に台船(右の写真)がタグボートに引かれてやってきて固定される様子をぼんやり眺めました。ここから通船に乗って上陸になります。最初の通船は8時に出るのですが、これはオプショナルツアーに申し込んだ人達が優先でした。(なかなかシュールなデコレーションの「フラワーマーメイド」という中型船でした) | ||
朝食はメインダイニング「瑞穂」で和食の定食か洋食のビュッフェを選べました。和食を選びたそうな夫にも強要し、洋食をチョイスしました。 卵料理、サラダ、パン類、シリアル、果物と一通りしっかりと食べました。その後明るい日差しの差し込む船内を探検し、図書館やトレーニングルーム等、それから屋上レベルに出てオレンジ色の大きなファンネル(煙突のこと)を間近に眺めました。またテンダーボートを通船用に使うらしく、乗員が何となくぎこちない感じで降ろす作業をやっていたのですがしばらく見学していました。 | ||
船内の様子 | ||
プール | 4Fのエレベーターホール | 4F左舷後方の通路 |
外の様子 | ||
商船三井のシンボル、オレンジ色のファンネル | レーダー群 | 苦労して降ろしていたテンダーボート |
通船には1Fの出入口から出て乗り込みます。先ほど眺めていた横20m、縦10m位の四角い台船がしっかりと固定されており、そこまでタラップみたいので降りたあと、台船に舫っている通船に乗り込みます。台船と通船が同じ様に揺れている時に乗り移れば全く問題ありませんが、逆にブレている時だと結構スリリングです。乗客は年配の人も多く、本人はもちろん乗り込みの補助をする乗務員の人も大変そうでした。 | 通船から 一番下の丸窓がステートルームC その上2フロア分がステートルームB プロムナードデッキレベルにあるのがA | 鳥羽港沖に停泊するにっぽん丸 |
鳥羽港から鳥羽駅までは歩いて10分弱位でした。オプショナルツアーで午前中は「伊勢神宮とおかげ横丁(おみやげに赤福付き)」(\3,800)、午後は「和田金の松阪牛すき焼き+宮川堤の桜観賞」(\13,000)という豪華2本立てに魅力を感じ事前にそれとなく夫に打診しましたが値段的にかなり割高感があり、かつ「松阪牛なんか東京でも食べられる」と一蹴され却下。人気コースだったらしく、前日の段階で定員に達している様でした。 | ||
ということで東京から持参したガイドブックを小脇にかかえ、駅手前の「トヨタレンタカー」で10時頃から6時間の予定で「イスト」を借りました。伊勢神宮参りを必須とし、無理なく回れるコースを選定した結果、夫婦岩の二見浦→伊勢神宮内宮→伊勢神宮外宮→伊勢志摩スカイライン→シーサイドライン方面というドライブコースになりました。 | ||
伊勢神宮内宮では春と言うには強すぎる昼は強すぎる陽射しの下かなりの距離を歩いて参拝しました。樹齢数百年の立派な松の間を歩くと何となく気持ちが穏やかになりました。 | 神馬(しんめ) | |
昼はゆっくり取る時間がなくなったのでおはらい町(外宮の旧参宮街道)のおかげ横丁入り口にある赤福本店の「赤福3ケ盛り」と、「豚捨」でメンチカツと串カツを食べました。おかげ横丁は小さい店がごちゃごちゃとあるなかなか楽しい場所でしたが陽気のせいか大変な人出でした。そして外宮でもかなりの距離を歩く必要がありました。 | ||
これが!本店の赤福 | 賑わうおはらい町 | 桜の残る宇治橋 |
気温が高くかなりの距離を歩いて回ったため、伊勢神宮参拝が終わった頃には2人とも「ビール飲みたいモード」スイッチがONになりました。こうなると車が邪魔になって来ます。折角だからと伊勢志摩スカイラインに乗りましたが、遠くに広がる鳥羽湾のにっぽん丸を眺めるのもそこそこに、ものすごい勢いで鳥羽港に戻り、通り過ぎてシーサイドラインからパールロード方面にも行きましたが「そろそろ戻ろう」と1時間も早く車を返却してしまいました。 | ||
目指すは冷たく冷えたビール。船に戻って飲んでもいいし、そこらで飲んでもいいし。しかし田舎はコンビニがなかなか見つからず、結局鳥羽駅内のKIOSKみたいな所で生ビールを購入。つまみにフライドポテトと別の店で枝豆入りさつま揚げを買ってベンチで飲むことにしました。プッハー、美味しかった。 ←伊勢志摩スカイラインからの眺め。写真中央に浮かぶ白い物体がにっぽん丸です | ||
売店で船上で飲む用のチューハイとビールを買い込み、通船は帰りも小さい方の船で満員御礼だったため、屋上部分に乗り込んで帰りました。 | ||
ビール飲みたさから早めに船に戻ったので、時間はかなり余裕があります。プロムナードデッキの所々に置いてあるベンチに座って缶チューハイを飲むことにしました。途中通船に使ったテンダーボートを戻す作業があり眺めたりしましたが、あとは波の音を聞きながら客船でのんびり時を過ごす、とても贅沢なひと時でした。 | ||
出港は通船に使われていたフラワーマーメイド号に見送られました。鳥羽が誇る真珠王御木本幸吉が、渡米時に赤いハンカチを先に巻きつけたステッキを見送る孫娘に対して振ったことにちなんで、紙テープならぬ赤いハンカチを振っての出港セレモニーとなりました。ブッオ〜とお腹に響くにっぽん丸の低い汽笛はなかなかカッコ良かったです。 | ||
シャワーをしてさっぱりした後、本日のウェルカム・ディナーはフランス料理のフルコース、ドレスコードは「インフォーマル」です。インフォーマルとはレストラン等に行くときのちょっとお洒落をした状態とのことで、夫は背広、私はこの日のために伊勢丹で買い求めた白いスーツを着用しました。 ディナーに先立って船長主催のカクテルパーティーがあり、ちょっと遅れましたがドルフィンホールに行きました。ステージでは船長以下航海長や機関長の紹介がなされている所でした。カナッペと無料のカクテルが何種類かあり、偶然にも二人で一番アルコール度数の高い物を選んで二杯づつ飲みました。 | ||
ディナーは流石フランス料理だけあって、オードブルから順番に出て来ました。大量に調理している割には盛り付けもそれなりで美味しかったです。ゆっくり食べたからもう満腹。食べるのに忙しくて写真は右の1枚だけですが。 |
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すっかり満足したら歩き回るのは面倒臭くなって真っ直ぐ部屋に戻りましたが、この日のエンターテインメントは「ピアニスターHIROSHI」のライブがあり、珍しく開演前にドルフィンホールの2Fに着席しました。従来のピアノ演奏の常識を破るエンターテインメントとのことで楽しみだったのですが、その前フリ通りなかなかのショーでした。 ショーが終わった後ちょっとネプチューンバーに行ってみたい気もしましたが、引き続き満腹状態の続く夫の賛同を得られず部屋に戻ることにしました。途中一瞬デッキに出て引き波を眺めていました。初めて見る夜光虫は青白く光って幻想的でした。 |