9日目 8月22日(日曜日) サウス・クィーンズフェリー(エジンバラ) 入港13時 | ||
サウス・クイーンズフェリーへの入港は13時の予定だったのでちょっとゆっくり目に朝食に行きました。今まで朝食はずっと9Fの「リド・レストラン」を使っていましたが、他のツアー参加者に雰囲気がとても良かったと聞いて、初めて2Fの「ビスタ・レストラン」に食べに行くことにしました。 | ||
入り口で部屋番号を告げると、二人のテーブルに案内されました。横メシになるかも、とちょっと警戒していたので良かったです。メニューは朝食のフルコースが選べ、ジュース、フルーツ、デニッシュ、シリアル類(冷・温)、卵料理、コーンビーフ料理、燻製ニシン、パンケーキ、フレンチトースト、ワッフルと一通り全部ありました。 | ||
ということで夫のチョイスは
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私の選択
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8時半ぐらいからゆっくりと1時間もかけて優雅な朝食を楽しみました。メニューを見てオーダーするのは少々面倒でしたが、雰囲気は素晴らしかったです。 | ||
部屋に戻ると窓からは小島が見えていて、本船は既にフォース湾(Firth of Forth)の入り口に差し掛かっているようでした。 | ||
小島にはなにやら立派な建物が見えたので、後日チェックしたら灯台跡でした。この細長い島はメイ島(Isle of May)といい、残っている建物は1816年に建てられたものでした。島の長さは8km程あるそうですが、幅は500mもないそうです。 | ||
それにしても起きて朝食などに出ている間に部屋がきれいに、特にベッドメイキングされているのは大変気持ちが良いものです。 | ||
昨日の夜ベッドの上にいたネッシーを、崩さないようソファーに載せて、更にアーカート城で買ったミニ・ネッシーを載せておいたら、そのままの姿で残しておいてくれました。 | ||
10時半過ぎにデッキにジョギングに出ると丁度ウォーキングの時間帯だったらしくかなり人がおり、とりあえず6周2マイルだけ走って、残りは9Fのジムで走ることにしました。毎度毎度疲れ果てつつ、プラス3マイルの合計8kmを走り終えました。 | ||
帰りに各デッキにある「ホーランド・アメリカ船隊の歴史」のような船の絵画をチェックしました。バルバス・バウ(球状船首)になる前の戦前のフネのオモテ(直立型船首)は本当にスっとしていて華麗です(下左の写真)。 | ||
お昼前には前方に大きな橋のようなものと、白い客船のようなものがあるのが見えました。望遠鏡で見た夫が「ホーランド・アメリカ」のようだ、と言っています。だとしたら「ホーランド・アメリカ」はこの時期のエジンバラ寄港にとても力を入れていることになります。 | ||
12時過ぎに右舷に小さなインチミッケリー島(Inchmickery)が過ぎていきました。これはかつでは要塞島だったようです。 | ||
12Fオモテにある「クロウズ・ネスト」の特等席で多くの乗客がフォース湾の景色をゆったりと楽しんでいます。 | ||
12時半過ぎにインチコルム島(Inchcolm)を交わしました。廃墟となった9世紀のインチコルム修道院(Augustinian Inchcolm Abbey)が佇んでいました。 | ||
サウス・クイーンズフェリーでは「ホーランド・アメリカ」のフネが二隻揃い踏むのかなと思ったら、12時半過ぎにそのフネが動き出しこちらに向かってきました。 | ||
丁度按配良く右舷ですれ違うようだったので、部屋に戻って僚船同士の行き交いを眺めることにしました。本船とは同型でないようです。 ぐんぐん向かって来たそのフネは、最新鋭シグニチャー・クラス、2008年出来の「ユーロダム」でした。日本のフェリーのように汽笛を鳴らすかと思って待っていたらまず「ユーロダム」が鳴らし、それに本船が答えていました。 | ||
狭い入り江での僚船との行き交いというのはめったに経験出来ないかもしれないと思うとラッキーでした。「ユーロダム」もデッキに人が鈴なりでした。バルコニーに戻ってから「ユーロダム」が見えなくなるまで10分強の出来事でした。 | ||
本船は13時頃、予定通り投錨したようでした。しばらくはツアー客や気の早い上陸客でテンダーサービスは混雑するだろうと思い、ゆっくりと昼食を食べることにしました。当初はいつもどおりサラダだけのつもりでしたが、アジアン・コーナーに「Beef Sukiyaki」というのがありました。(アジアン・コーナーにはこのほか豚肉の北京ソース、シンガポール麺、炒飯などの選択肢あり) | ||
スキヤキの甘辛いしょうゆ味を期待し、白飯と一緒に取ってもらったところ、スキヤキと言うより「厚切り牛肉の中華風炒め物」でした。これはこれで美味しいのですが、ふとちゃんとした「すき焼き」が恋しくなりました。 | ||
と、食事中に夫が橋の向こうからまた客船がやって来るのを見つけ、珍しくカメラを持って撮影のため一人席を立ちました。 | ||
何事かと思ったら小ぶりで美しいその「DELPHIN VOYAGER」はもと「おりえんとびいなす」だったのでした。遠い異国の地で何十年も会っていない懐かしい同胞と巡り会ったような感覚だったようです。撮影は一球入魂派の夫には珍しく何と10枚以上も撮影して戻って来ました。 「おりえんとびいなす再会(2010年8月25日)」 | ||
夕食の時間が17時半なので、それには間に合うように戻って来たい気持ちもありますが、そこは成り行きに任せることにして15時頃テンダー乗り場に行きました。 | ||
が、まだテンダーチケット(テンダー用の乗船券)がないと乗れないステータスだったので、一旦2Fの「クイーンズ・ラウンジ」に行って「30番」のチケットをもらいました。 | ||
20分ほどそこらをブラブラして戻ると、急に人がはけてしまっていて、30番は既に呼ばれていて31番がコールされました。ということで降りていき、本船のテンダーの乗り込みました。 | ||
いい塩梅に乗降口近くの席をゲットし、アンカーを降ろした本船や目の前の綺麗な橋をチェックします。 | ||
本船とテンダー乗り場の目の前にあるこの鉄橋は「フォース(鉄道)橋(Forth Bridge)」と言い、1890年に当時の技術を結集して建造された橋です。 「フォースブリッジ(2010年8月29日)」 | ||
現役の鉄道橋なので当たり前なのですが、エジンバラから出て来た列車が割と頻繁に通り過ぎて行きます。 | ||
トラス型が美しく、その構造美にしばし酔いしれてしまいました。 | ||
もちろん、その向こうに見える本船「ウエステルダム」の姿もとても綺麗です。夫はよく「客船のバランスが取れていて美しいのは7〜8万トンだ」と言っているのですが、私もそうかもしれないと思うようになりました。 | ||
なお、このテンダー乗り場にはバグパイプとドラム各1名ずつの歓迎演奏のほか、タウン・クライヤー(Town Crier)が立っていました(ベルを持っているから。多分)。 | ||
エジンバラ市内へは市バスか、民間のシャトル(片道5ポンド)かBritish Rail(鉄道)のいずれかで行けるそうですが、鉄道好きとしてはテツにチャレンジしたいと思い、シャトルがいいんじゃないかと思っている夫に訴えてダルムニー駅(Dalmeny)に向かいました。 | ||
「Station」という表示を頼りに歩いて行ったら10分程で到着しましたがてもわかり辛い場所で、しかも駅舎がありません。切符は・・・、等と思っていると列車が反対側のエジンバラ方面ホームに来る気配がありました。切符は車掌さんから買えると書いてあったので、慌てて反対ホームに階段で渡りました。 | ||
久々に乗る、英国の鉄道(British Rail)です。無事車掌さんから片道の切符(Single Ticket、£3.60)を買うことが出来ました。何事も経験だと思うのですが、帰り手段のことをそれほど真剣に考えていなかったため夫を心配させてしまいました。 | ||
20分の乗車で16時10分頃エジンバラのウェイブリー駅(Waverley)に到着しました。この低い場所にある感じは見覚えがあります。 | ||
電光掲示板で引き返す列車を探すと、1時間に1本は元来た駅に寄りそうだったので、一応17時15分発の列車があることをチェックして駅を後にしました。ここからはグラズゴーやインヴァネス、それからロンドンのキングスクロス駅に向けて次々と列車が出発しています。 | ||
私が高校生の頃友達とエジンバラに旅行したことがあると言ったので、土地勘はあるのだろうと黙ってついて来た夫ですが、駅でいきなりどの方面の出口に出たらいいかウロウロし始めたため不安がMAXになったようです。来たことがあると言っても30年前、同じウェイブリー駅に降り立ったのは間違いないのですが、どうやってユースホステルまで歩いたのか全く覚えていませんでした。 | ||
夫はじゃあ帰りはシャトルにしよう、といいましたがシャトルで来ていないので発着場所がわかりません。夫の基準でのあまりの行き当たりばったりぶりに、最悪タクシーで帰る事を覚悟したようです。私自身は駅に戻れば帰りもまあ何とかなるだろうぐらいに考えていました。 | ||
結局駅を出て、エジンバラと言えばエジンバラ城からホーリルード宮殿の間の部分がロイヤル・マイルと呼ばれ有名かと思い、そちらの方面に歩き出しましたが、前回と様子が違い大変な数の観光客で溢れています。 | ||
本船の今までの寄港地はどちらかと言うと観光客の多い場所ではなかったので、古い立派な建物(写真はセント・ジャイルズ大聖堂、St Giles Cathedral)と大勢の人にすっかり圧倒されてしまいました。これはエジンバラのこのシーズンが一年で一番人でに賑わうことを良く知らなかったためですが、人混みの嫌いな夫は早くもテンションが最小になって「早くおフネに戻りたい」状態になってしまいました。 | ||
確かにここを歩いていてもあまりの人の多さに目指すみやげ物屋もすぐには見つからない状態だったため、買い物は翌日の午前中にすることにしてまた鉄道で戻るべく駅に引き返しました。先ほどチェックした17時15分発に間に合いそうです。 | ||
ウェイブリー駅は新市街と旧市街の間にあり、他の地面より低いレベルにあります。どうしてかと思って調べたら、もとは湖を埋め立てた土地でした。 | ||
発車まであと15分、チケットを買うのに少し戸惑いましたが、クレジットカードで無事購入することが出来ました。 | ||
ホームに行くと既に列車は入線していて多くの乗客で埋まっていました。中距離線のダンディー行き(約50km)だからか、手荷物を持った人が多く、かろうじて乗車口の補助イスに座ることが出来ました。 | ||
エジンバラのウェイブリー駅はターミナル式なので、こうして車止めがあります。日本のものとは見た目が大分違いました。 | ||
定刻に発車した列車は15分程で港のあるダルムニー駅に到着しました。途中のヘイマーケット駅(Haymarket)でも随分沢山の人が乗車して来ていました。 | ||
地元駅からテンダー乗り場まで戻る途中の橋脚です。最短でフネを目指してしまいましたが、1駅余分に行ってこの橋を渡ってみても良かったかもしれません。 | ||
帰りは「Maid of the Forth」という観光船もテンダーとして供用されていました。写真撮影のためしっかりと屋根の上の座席に乗り込みました。 | ||
フォース鉄道橋の上流にはフォース道路橋(Forth Road Bridge)があります。これは中央支間1,006mの綺麗な吊橋で、1964年に開通したそうです。 | ||
再び間近に構造美を堪能し、その橋をくぐって「ウエステルダム」の方に向かいました。意外とほっそりとしています。 | ||
橋を越えたあと「ウエステルダム」の正面やや左舷の方からアプローチし、右舷に回り込みました。 | ||
そしてフィン・スタビライザーの真上あたりの乗降口付近に少々苦労しつつ係船しました。 | ||
乗降口から観光船の屋根の上に短いギャングウェイが渡され、そこから本船に戻りました。 フネに戻ったのは18時15分で、メインダイニングは食事開始の17時半から1時間近く過ぎてしまっています。もうダメだろうと諦めていた所、たまたま会った添乗員さんにまだ大丈夫かもしれないと聞き、行ってみたら大丈夫でした。 | ||
Appetizers
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Soups and Salad
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Antrées
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Desserts
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いつもはゆったりと食べていますが、今日は時間短縮で1時間半かからずに食べ終わりました。フレキシブルな対応をしてくれたのは流石プレミアム船でした。 | ||
エジンバラから帰ったまま直接食事に突入してしまったので、一旦部屋に戻って荷物を置いてから20時からのショーを見に行きました。今日のショーは地元スコットランドのミュージックショーだったので、是非見てみたかったのでした。 | ||
ハイランドダンスと、後半に後方の入口から登場して舞台に並んだバグパイプ隊が素晴らしかったです。 | ||
ショーが終わった後はデッキを歩きました。高緯度のエジンバラでは21時でもまだ少し明るく、フォース鉄道橋を背景にゆっくりと時間をかけて日が暮れていきました。 | ||
満月にちょっと足りない月も出てとても美しい夜でした。 | ||
本日のタオル動物はコアラでした。 | ||
部屋のバルコニーからもフォース鉄道橋が見えています。暗くなってからライトアップしたら凄いのにと思いました。 いよいよ明日は本航海のメインイベント、エジンバラ ミリタリー・タトゥーです。 「クルーズとミリタリータトゥ(2010年8月23日)」 |