2日目 8月15日(日曜日) セントピーターポート(英領ガーンジー島) 入港11時 出港20時
時差の関係で朝はちょっと早く目が覚めてしまったため、まず走ってしまうことにしました。本船は3Fのメインデッキがぐるりと一周出来るようになっています。気温は18度ぐらいで35度あった東京と違いひんやりと気持ちのいい朝で、10周で切り上げました。床にチーク材が張ってあるので久々に気分良く船上ジョギングをすることが出来ました。
9時から添乗員さんによる、船内見学ツアーがあったので朝食はその後に行くことにします。5分ぐらい前に集合場所の1F「メイン・デッキ」のアトリウム(ロビー)に出向きました。
時間になり、参加者が揃ったところでまずそのまま中央の階段を上がって船尾方向に歩き、2F「ビスタ・ダイニングルーム」に行きました。2Fと3Fにまたがっている、本船のメインダイニングです。昨夜は出港ワッチでバーベキューにしたため、まだ一度も来ていません。
それから右舷の「アート・ギャラリー」を抜けて中央の「アトリウム」に戻りました。日本船ではあまり馴染みがありませんが、外国船では煩雑に絵画のオークションを開催しています。
この左舷に有料レストランの「ピナクル・グリル」があります。私達は旅行会社からここでのディナーを招待されているので楽しみです。この旅行会社はホーランド・アメリカの日本総代理店なので、サービスが良いようです。
さらに前方に進むと「カリナリー・アーツ・センター」があり、料理教室などのデモンストレーションはここで行われます。同じ場所は夜に「クィーンズ・ラウンジ」になっています。本船はいたる所に美術品が飾ってあり、またスペースがふんだんに取られていて大変贅沢な造りになっていると思いました。
船内ツアーはその後船尾のエレベーターを使って9F「リド・デッキ」に上がりました。「リド・レストラン」から外に出て来て食べている人たちが珍しそうにツアー中の私達を見ていました。
前方に進むと「リド・プール」があります。昨夕バーベキューの時に開いていた可動式の屋根は閉まっていました。屋根があると全然違う場所のような雰囲気です。
一番オモテには「フィットネス・センター」がありました。ランニング・マシンは進行方向を向いていて、海原を駆けていくかのような気分になりそうです。台数は流石外国船、これならそれ程混雑しないでしょう。

その後有料のスパサロンを見せてもらいました。1日40ドルを払わないと使えない施設もあり、普通の小さいプールかと思ったら海洋深層水を使ったものだそうでした。数名のお金持ちが朝から優雅にジャグジーにつかっている感じでした。

1つ上がり10F「オブザベーション・デッキ」に行くと、船首方向に「クロウズ・ネスト」があります。船首方向にソファが沢山並んでいて、居心地が良さそうでした。
その横右舷には「エクスプロレーションズ・カフェ」があって、有料のコーヒー類を飲むことが出来ます。またネットカフェも併設してあるので、持ち込みPCで無線LAN接続することも可能です。接続料金は1分75cで、250分購入すると100ドル(1分あたり40cになる)と標準的な設定でした。
約1時間のツアーを終え、10時に同じ1つ下(9Fリド・デッキ)の「リド・カフェ」へやっと朝食に行くことが出来ました。6時半から10時半と4時間もの間オープンしてくれているのです。ディスプレイを見て何を食べるかイメージし、やはりパンケーキは外せないと列に並びました。
夫はオーソドックスに卵料理系にし、発音するのが簡単だからと「サニーサイドアップ」とベーコン・ソーセージ類にしたようです。

昨日乗船して夜バーベキューを食べた時、ビュッフェ方式であっても本船は自分で料理を取ることが出来ないことに違和感を覚えたのですが、朝食もそうなっていて、いちいち向こう側にいるクルーに取ってもらうのはちょっと面倒でした。

パンケーキを食べ終わった後に「やはり外国船のワッフルは外せない」と再び列に並んでストロベーリーソースとクリームたっぷりのワッフルをゲットしました。野菜っ気のない炭水化物に偏った朝食でした。

10時45分ごろ部屋でふと気づくとガーンジー島が見えていました。
曇りで肌寒いのですが、モーターボートのレースをしていて、日本ではあまり外洋でレースをしているイメージはありません。
11時ちょっと前に早くもテンダーが降ろされ、予定通り11時頃投錨したようでした。入港してすぐの下船は混雑するでしょうし、添乗員さんが13時半に小ツアーを企画してくれていたので、私達もそれに乗っかることにしました。

それまでは特に何もすることがないので、まずネットカフェで持ち込んだPCをネット接続してみました。「ホーランド・アメリカ」は「カーニバル・エンパイヤ」の一員なので最初にログインする方式は「サファイヤ・プリンセス」やP&O「パシフィック・ドーン」と同じでした。

昼食はいつも食べませんが、野菜が足りない気がして13時頃「リド・カフェ」にサラダだけ食べに行きました。相変わらず「そこのレタスと…、マッシュルームと、オニオンスライスと・・・、ニンジン少し」と指定するのが面倒でした。が、これはカフェ入口の注意書きで、ノロ系ウィルス(Norwalk Virsu)対策で、出港後48時間だけサービス方法を変えているということが判明しました。
寿司コーナーがあったので、巻物を4種類食べてみましたが、これはかなり微妙でした。パーツは合っているのですが、寿司飯を強く圧縮し過ぎていました。押し寿司と思えばよいのですが形状からどうしてもふわっとした米粒をイメージするので食感はかけ離れてしまいます。
13時半に集合すると参加者はツアー客全員の11名でした。テンダーに乗り、また本船を撮影するため気合を入れて右側の席に陣取りました。

後ろを振り返る感じなので、カメラだけフネの外に出し撮影したのでいまひとつですが、上陸してもいい位置で撮影できるかわからなので必死に撮影しました。が、残念ながら全景はうまく撮れませんでした。

ガーンジー島はイギリス領チャネル諸島にあり、その中ではジャージー島についで二番目に大きな島です。タックスヘイブンとしても有名で、世界の金融機関がオフィスを持っているのも特徴です。ここに来るまで全然知らなかったのですが、英国王室の領地で独自の議会持つため、英国には属していないという日本人にはちょっとイメージし辛いステータスです。
上陸すると歩いて15分程の所にある「キャンディー庭園(Candie Gardens)」に連れて行ってもらいました。下船した時は雲っていて肌寒かったのですが、ちょっと日が照って来て暖かくなりました。
丘の途中にある庭園からはセントピーターポートの町並みと、本船「ウエステルダム」が丁度いい感じに見下ろせました。
庭園の中にはフランスの作家ビクトル・ユーゴーの像がありました。これも全然知りませんでしたが、ユーゴーは政治弾圧を逃れガーンジー島に移住していたそうです。

庭園はイギリスの田舎にあるマナーハウスといった雰囲気で、自然の地形を生かすイギリスらしいものでした。

これからコンサートが始まるようですが、これを聴いていく時間は残念ながらありません。
それから庭園の山側にあるビクトリア・タワーを見ましたが、これは1846年にビクトリア女王とアルバート公が訪れた記念に作られたそうです。
この島は第二次世界大戦中にドイツに占領された歴史があり、当時を偲ばせるドイツ軍の大砲が飾ってありました。
このあと一行はまた海岸沿いのメインストリートに戻り、ここで解散となりました。一度出張で来たことのある妹にガーンジー島ですべきことを前もって尋ねたところ、特にないけれど当地は料理的にはイギリスではなくフランスなので、食べる価値があるとのことでした。が残念ながらお腹があまり空いていません。金融機関ワッチをしながら本船の全景を撮影出来る場所を探すことにしました。

LLOYDS TSBNAT WESTBARCLAYS

流石イギリスのメジャーどころはしっかりと店を構えていました。海に出てからは桟橋沿いにコーネット城(Castle Cornet)の方に行ってみました。
船の角度は良かったのですが、残念ながら舳先が堤防とかぶってしまいました。
テンダー乗り場の方からなら見えるかもしれない、と夫が言うのでこの場所は諦めることにしました。桟橋の先に地元の教会(Town Church)が見えていました。大きくありませんがとても古そうに見えました。
海沿いの道に面してカッコいい建物がありました。1Fが「Ship and Crown」といういかにも港町のパブで、2Fは「Crows Nest」というブラスリーでした。大きなイギリス国旗と右上のガーンジー旗、左は海軍旗に見えます。
地元の食料品店でミネラルウォーターを調達した後、テンダー乗り場の方に戻ると無事綺麗な写真が撮影出来ました。沖で錨泊しているフネは潮目により向きが変わることがあるのでちゃんとこちらに左舷を見せていて良かったです。
上陸したのが14時半ぐらい、帰りのテンダーに乗ったのは16時半になっていなかったので実質2時間弱のガーンジー島観光でした。
本船の満載吃水線標の近くに寄りました。LRとあるのはロイド船級を示しています。「Fは夏季淡水だけど、C1というのは見たことない」と夫が言うので後日調べたら客船独特のもののようです。
部屋に戻る途中、一旦プロムナードデッキから左舷の様子をチェックしました。先ほど近くまで行ったコーネット城12世紀頃から造られていっているらしいので、重厚感がありました。
今夜はメインダイニングに行くつもりだったので、その場合はスタートが17時半、とあと40分ぐらいしかありません。慌ててバルコニーでビアタイムにしてつまみを少々食べました。
その間にガーンジー島とジャージー島、フランスのサン・マロを結ぶ高速フェリー「CONDOR RAPID」が出て行きました。向こうのフェリーのデッキも人が鈴なりで本船を眺めているのが見えました。

メインダイニングは2Fと3Fにありますが、私達ツアーグループのテーブルは2Fの2テーブルになっていました。17時半丁度ぐらいに行くとまだ誰もいなかったのですが、その後メンバーの人もやってきて、8人がけの丸テーブルが埋まりました。事前購入のワインパッケージ(7本でUSD228.85)の1本目を注文しました。

Appetizers

  • Grilled Scallops and Shrimp
    Diver scallops gently grilled and plump shrimp served with pumpkin coulis, topped with crispy leeks


  • Seared Ahi Tuna Carpaccio
    peppercorn-crusted and thinly sliced, served with crispy jicama chips and a zingy papaya-ginger relish
Soups and Salad

  • Cannellini and Lentil Soup†
    Flavored with cinnamon and topped with caramelized onion and carrot
    †Chef's Recommendation


  • Grandma's Chicken Noodle Soup
    Restorative, well-seasoned chicken broth with crisp garden vegetables and tender vermicelli noodles
Entrées

  • Alaskan King Crab Cobb Salad
    Tossed with creamy Thousand Island dressing, baby greens, diced avocado, crunchy bacon bits, chopped egg, cherry tomatoes, cucumber and Blue cheese crumbles


  • Roasted Beef Tenderloin Topped with Button Mushrooms
    Tranches of beed roasted to perfection, served on Port wine sauce with roasted potatoes and spring vegetables
Desserts

  • Raspberry Sorbet


  • Chocolate Parfeit
ちなみに、メニューは添乗員さんが事前に和訳したのを印刷して渡してくれます。

19時半頃部屋に戻るとターンダウンがしてあるのが嬉しいところです。ただまだとても明るくて夜という雰囲気ではありません。
ベッドにはタオルで出来た可愛らしいエイが置いてありました。
予定通り20時に本船は暮れゆくセントピーターポートを後にしました。
停泊時と向きが変わったため、赤い夕陽が部屋の中まで差し込んできました。
出港から20数分後、美しい夕陽がガーンジー島に沈んで行くのを見ることが出来ました。
日没と共に夜スイッチが入ったのか猛烈に眠くなり、シャワーをしてすぐに眠ってしまいました。夕食が1回目でワインを飲むとどうしても早くに眠たくなり、早寝早起きの健康的な生活になってしまいます。