2011世界一周クルーズ Google Earth用データ

ファイル公開日サイズ
2011世界一周データ_ver0.02012/04/0298KB

GPSデータロガーで世界一周航路のログを取得する

GPSデータロガーとは一定の間隔ごとに現在位置(時刻、緯度・経度、高度など)を記録するデバイスのことです。クルーズには決まった道はなく、どこをどのように走ったのかは客室のテレビでわかりますが、この情報を家に持ち帰ることは出来ません。
これを自分でも再現しようと色々調べ、ネットで評判の良かったグローバルサット社の「DG-100」を2008年の秋に購入しました。その後のクルーズには必ず持って行き、ログを取得してきたのですが、航路を見る以上のことは出来ませんでした。
世界一周ともなると100日間以上の航程中ずっとメモリや電池の残量を気にしていなければなりません。ログをどう利用出来るかわからない上、記録取得に縛られるのは限りなく嫌でしたが、最初で最後の機会かもしれないと思いやってみることにしました。

クルーズ中の苦労

データロガーはGPS衛星からの信号を受けて位置を把握するので、電源を入れたらまず衛星を捕捉させる必要があります。電波を探すのに苦労している感じ(なかなか受信OKにならない)がしたら頭上が開けている場所(11F「シーホースプール」のあたり等)に部屋から駆け上がっていく必要あります。捕捉できないままフネが走り始めてしまうと、そのままずっと衛星を捕らえられない可能性があるからです。
電池交換も重要です。まる24時間は持たないので、一番忘れにくい午前中昼までに1回と夜寝る前に1回交換することにしました。充電式の電池なので、交換したあとはUSB接続の充電器にセットし、次の出番まで英気を養わせます。それでも時々充電の状態が悪く、交換時間ではない時にふと見ると「電池があぶない」サインである電源ランプが点滅していることがあり、肝を冷やしました。
メモリーには当然容量があります。位置情報と時刻、高度などすべての情報を取得した場合「DG-100」では43,000点の記録が可能です。船のログは30秒ことに記録しているので、終日航海をすると10日ぐらいで満杯になります。メモリをPCに移している間はログの記録が出来ないので、寄港してフネが止まっている時にPCに繋いでデータを吸い出します。それでなくても忙しい寄港日にとても面倒な作業でした。

データ加工

最終的に取得したデータはひたすら「時刻(UTC)」「緯度」「経度」という点々です。すべてネットでやり方を調べ、色々な人の作業を繋ぎ合せてこれらのデータに以下の加工を加えました。(写真は荒天の中バルコニーで防水用のビニール袋に入れられて頑張る「DG-100」)
  1. DG-100の付属ソフトでデータを汎用的な「GPX」形式に書き出し
  2. ポイント数が多過ぎるので間引き 【CourseCompacter
  3. 0時、12時、入出港時刻等を現地時刻に補正 【Microsoft Excel等】
  4. 時刻をもとに、ウェイポイントを手動生成 【メモ帳、GMapwidget等】
  5. ノイズ(エラーデータ)取り除きとKML(Google Eargth用データ形式)作成 【轍 Wadachi
  6. Google Earthでウェイポイント、マーカー(文字)、トラックデータの色や形状を編集

データのダウンロード方法(Windows Vistaの場合)

◆「2011世界一周データ_ver0.0」をクリック

◆下の表示が出たら「開く」をクリック (PCに保存したい場合は「保存」をクリックし、好きな場所に保存)

◆PCに既にGoogle Earthがインストールしてある場合には以下の表示が出るので「許可する」を選択

◆Google Earthが起動します

◆Google Earthをインストールしていない場合はまず ==> Google Earth ダウンロード

備忘録

  • ベルゲン入港前に数時間ロスト
  • ハワイからの太平洋上で現地時間の深夜頃複数回ロスト
  • 航海中ロストした場合でも自然に戻る場合もある
  • セーヌ川やフィヨルド、速度が遅い時には誤差が大きい
  • 誤差データを除去する方法がわかったので、停船時でもそのままで良いかもしれない
次回のクルーズまでに、もう少し感度が上がって使いやすいデータロガーが発売されていることを期待します。でもその時には「データロガー」自体が時代遅れになっているのかもしれません。