93日目 7月4日(月・祝) オアフ島ホノルル 入港14時40分 日出5:50 日没19:18
寄港地情報入国審査言語英語通貨港の位置ツアー発時シャトルバス
-英語-米ドルアロハタワーPier1016:10〜DFSギャラリア
航海情報天候気温正午位置風向風速船の揺れジョギングデッキマシン陸上合計デッキ累計距離累計
晴れ26.0℃21-18N 157-33W東北東10m/s- 12周--6km762周524km
船内情報講演等イベントメインショードレスコード食事情報ランチ(6F)ランチ(11F)ディナー備考
-セイルイン・パーティケイキ・フラカジュアル地鶏雑炊洋食和食-

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7時過ぎに船長から「マウイ島(Maui)のハレアカラ山(Haleakala)が見えている」と案内がありました。部屋とは反対の右舷なので、手早く身支度をして12Fデッキに向かいました。

標高3,055mの休火山ですが、バスや自動車で行けるお手軽山頂なのがポイントです。ハワイ島のマウナ・ケアの山頂付近からから雲海ごしにこのハレアカラの山頂が見えた時は感動しました(右は2004年7月撮影)。

右舷の雄大な景色に気を取られてしまいますが、左舷にはカホオラウェ島(Kaho'olawe)が見えています。かつては米軍の演習地だったそうで、マウイ島とはたったの7nm(約13km)しか離れていません。
振り返るとハレアカラ山には大分雲がかかってしまっていました。本船はマエラエア湾(Maelaea Bay)に差し掛かり、一旦海岸線を離れて航行しています。
マウイ島は二つの火山島がハレアカラ山の溶岩によって一つになった島で、8時20分頃島と島が繋がった部分を通過しました。
この先はさっきまでとは少々趣の異なる地形が見えています。

8時半頃、11F「リド・カフェ」に食事に行きました。もうちょっと取るつもりだったのでお皿に余分なスペースが出来てしまいました。

8時50分頃、ラハイナ(Lahaina)の町に差し掛かりました。GPS航跡図によると、直線距離でわずか2.5nm(4.7km)まで近付いていました。現在のマウイ島の経済の中心地は北岸にあるカフルイ(Kahului)ですが、ラハイナはかつてはハワイ王国の首都であり、捕鯨基地としても栄えたそうです。
ハレアカラ山に見送られてマウイ島をあとにします。マウイ島の東岸はカアナパリ(Kaanapali)やカパルア(Kapalua)などのリゾート地があり、高層のコンドミニアムが見えました。

左舷にラナイ島(Lanai)、正面にはモロカイ島(Molokai)が見えています。本船は相変わらず7nm(約13km)ぐらいの狭い航路を通航しています。

モロカイ島の手前の雲から雨が落ちているのが見えました。この世界一周クルーズ中、何度もみかけた雨のカーテンです。
所々雨が降っていても進路は雲が少なくなり、絶好のハワイ諸島遊覧クルーズ日和となりました。思わず「あーあーあ〜、憧れ〜の、ハワイ〜航路〜」と鼻歌が飛び出します。
本船は若干左に針路を取りました。速度は15ノットぐらいでしょうか、かなりゆっくりと走っています。
ラナイ島の沖に難破船が見え、赤錆びた船は不気味な雰囲気でした。第二次世界大戦中に座礁した貨物船らしいです。島内で見に行くには、途中から舗装した道路がなくなるため4WDが必要だそうです。

右にモロカイ島が見え続けている間に、ジョギングを済ませてしまうことにしました。最低限の12周、5kmを走って再びワッチを再開します。
今日は11時から通常の航海日どおりダンス教室が開催されていますが、ワルツとタンゴの再入門編だったこともあり、偉そうにスキップして引き続きワッチを続けます。遠くにオアフ島が見えて来ました。左端にはダイヤモンドヘッドの特徴的な姿が見えています。
本船は最短でホノルルを目指さず、オアフ島の東端であるマカプウ(Makapuu)を目掛けて針路を北西にとっているようです。12時を過ぎたので11F「リド・カフェ」のトモ部分で食べることにしました。

野菜のソテー、豚肉、パスタとバランス良く取ったつもりですが控えめだったためデザートで辻褄を合わせました。

オアフ島のこの地域には陸路でも行ったことがなく、ホノルル方面とは全然イメージが異なり、デゴボコした海岸線が続いています。
13時少し前、船長の放送で「右舷にハマウマ湾(Hanauma Bay)」と案内があったのですが、油断していて良くわかりませんでした。予想よりも小さかったのだと思いますが、中央部の奥にあった筈です。
食事中ぐらいからヘリコプターの音が近くなったり遠くなったりしています。写真家の中村康夫氏による恒例の空撮タイムなのですが、うまく写り込んだとしても販売価格が通常(本船のカメラマン撮影)の3倍(1,500円)もするので、いまひとつ力が入りません。
写真を買わないまでもとりあえず目立つ格好をして写っておけば、その後発売される写真集に掲載されるかもしれないことが後でわかりました。また郵船クルーズのカレンダーに虫眼鏡スケールで掲載される可能性もゼロではありません。空撮は予め予定が案内されるので、この時間にはかなりの乗船客がデッキでオアフ島沖クルーズを楽しんでいました。

13時20分頃ダイヤモンドヘッドに差し掛かると、ワイキキビーチ(Waikiki Beach)が徐々に姿を現わし始めました。

プールデッキではセイルイン・パーティーが始まりました。ナマナの演奏が、2011年飛鳥U世界一周クルーズの最終寄港地、ホノルルへの入港を盛り上げます。でも残りが2週間を切ってしまい、半分ぐらいは寂しい気持ちです。
踊りに加わりたい気もしますが、貴重なワッチ時間を優先することにします。13時50分パイロットが乗船しました。すかさず本船にも「Pilot on board」を示すH旗が掲揚されます。

日本では見かけたことのないコンテナ・バージ(推進力を持たないためタグボートで牽引)が出て行きました。随分と曳航索が長く見えます。バージはYoung Brothersの「Kukahi」で、HPにはDWT7,300tと書いてありました。前の白い部分はRoRo設備で、1996年の就航時には剥き出しで自動車を置かずに済むのが売りだったようです。

ホノルルの高層ビルの天辺に太陽が反射して光っています。この効果を狙っての設計だろうと思います。
ダイヤモンドヘッドが大分遠くなりました。港が近くなり、贅沢なホノルル沖クルーズも終盤です。
ホノルル港に入って行きます。この港は4年前に「プライド・オブ・アメリカ」でハワイ周遊クルーズの起点だったので、何となく様子がわかります。が前回の早朝の帰港時には(まだ診断されていなかったので自覚はありませんでしたが)インフルエンザに罹患していて入港ワッチどころではありませんでした。
右側にはコンテナヤードが広がっています。郵船クルーズの親会社、日本郵船のコンテナが沢山積んであります。白い方は生鮮食料品等も運ぶことが出来るリーファーコンテナです。本船の食事に出て来る日本ならではの食材は、クルーズ中日本からこれで運んで供給されると聞きました。
ホノルルのランドマーク、1926年に建てられたアロハタワー(Aloaha Tower)がハッキリと見えています。観光名所でもあり、現役のホノルル港の交通管制塔でもあります。
ホノルル港に大型客船のターミナルは2つあり、1つは右手にあるPier10(写真)で、もう1つがアロハタワーのあるPier2です。500m離れたターミナルの間には小型専用の桟橋があって、ディナークルーズ船などが発着しています。

左舷には大きなコンテナターミナルと、沿岸警備隊の立派な巡視船が見えています。今日はアメリカの独立記念日なので巡視船は満艦飾でした。

回さずこのまま右舷入船着岸するようです。
パイロットはやはりアロハシャツ着用でした。この岸壁はすぐ前が行き止まりになっているので、行き足を早めに止めてじわじわと横にすべっています。

もちろん、タグボートにしっかりサポートをさせて14時40分過ぎに着岸しました。

艉(トモ)のスターンライン(船尾の係船索)を見に行くと、本船より40m長い「プライド・オブ・アメリカ」の時よりやはり余裕がありました。と、岸壁にいた知り合いから声をかけられました。以前本船で知り合った人で、今回ホノルルから区間乗船します。
15時頃バンカーバージが近付いて来ました。ここから横浜まで丸7日間走り続けるのでクルーズ最後の燃料補給です。給油中、バージが付いている方のデッキ(今回は左舷)では禁煙になります。
しばらくして下船準備が整い、16時発のワイキキ行きのバスに間に合うように15時40分頃下船しました。時間も時間なので観光予定はありませんが横浜を出発して93日、食べたくても食べられなかった焼肉を食べることにしています。日本にあと1週間ちょっとで到着すると言うのに、これ以上は我慢が出来ません。
と、先ほど岸壁から声をかけてくれた女性がDFSギャレリア行きシャトルバス乗り場で待ち構えていて、宿泊しているホテルがゴージャスだから見学に来ないか誘われました。
焼肉しか予定がないので、見に行くことにしました。彼女は顔が広く、他にも知り合いを見つけ、私達の他3名が加わり総勢5名での見学会となりました。
DFSギャレリアはワイキキの目抜き通り、カラカウア通り(Kalakaua Ave.)に面していて何をするのにも便利な場所にあります。20分ぐらいかかって飛鳥Uからのシャトルバスで到着して中に入ると、歓迎で生花のレイをかけてもらえました。
行き先はそこから徒歩10分位のハレクラニホテル(Halekulani)で、部屋は落ち着かないぐらい広いスイートルームでした。娘さんと二人で宿泊だそうですが、スペースがあり余っています。
横浜を出発してから今までの話をしたり、船内の雰囲気はどんな感じか聞かれたので「顔は知っている筈なのにいまだに挨拶をしない人もいる」等と答えておきました。

「飛鳥U」の世界一周区間クルーズは、この「ホノルルリゾートステイ&世界一周フィナーレクルーズ」が最後の区間ですが、神戸で下船する10泊12日間のDバルコニーが1,688,000円もして、フル乗船に比べるとかなり割高です。
17時頃失礼し、もと来た道を引き返しました。焼肉屋はアラモアナに1件と、DFSのそばに牛角があることは調べてあったので、とりあえず牛角の雰囲気を探りに行くことにします。
さて、牛角の位置は…、と思い出す前に夫が目ざとく「おっ、あそこに凄い牛がいるぞ」と牛角のクーポン券を配っている着ぐるみの牛を見つけました。
早速もらいに行くとキリンの生ビール($5.45)が何と1ドルに!
このビールの写真を見てしまったら、わざわざ事前にメニューと値段を確認するのももどかしく、DFSの向かいにあった店に一気に突入しました。

そしてビール(KIRIN ICHIBAN、一番搾り)と定番の枝豆を。この時間帯(18時半まで)はハッピーアワーで枝豆も半額の$1.75なのでした。ついでにチーズやっこというツマミも頼んでやる気十分です。

そして待望のバラカルビです。ヨーロッパに着いた5月初旬ぐらいから、ずっと焼肉を食べたいと思っていたので感激もひとしおです。思わず「牛角なう」と呟いてしまいました。
バラカルビ二人前では足りず、NYステーキというものを注文しました。こちらの方が日本で言うカルビに近い形状でした。

それにしても、豪華客船と呼ばれる「飛鳥U」でセレブなイメージの世界一周クルーズをしている最中に、こういうものを食べたくなってしまうのには困ったものです。
2杯目のビールを飲んだあと、カルビクッパで〆ました。

気になる会計はクーポンとハッピーアワー効果が絶大でチップ前が37.12ドル、チップを入れて44ドル支払いました。円高だったので二人で3,500円ぐらいの感覚は大、大、大満足でした。
18時半頃食べ終わり、本日最終19時の本船行きシャトルバスの時間までカラカウア通りを散策することにしました。ちょうど暗くなり始めで凄くいい雰囲気でした。
バスは港のあたりでは船のいる左側に行けないらしく、バ一旦港を通り過ぎてUターンをして港に戻りました。何度も来たことのあるホノルルですが、こうして自分の船に戻る感覚は何とも言えません。
19時20分頃冷んやりとした本船に戻りました。そしてその足で6Fの「ギャラクシー・ラウンジ」に向かいます。
19時から始まっているローカルショー、子供のフラショー(Keiki Hila Show)を是非見たいと思っていたのでした。焼肉かフラか迷ったのですが、時間的に二兎は追えませんでした。
子供が伝統のダンスを踊るのはとても可愛いらしいと思うのですが、残念ながら夫の共感は得られませんでした。

このあとはアラモアナの辺りから独立記念日の花火が上がるそうなのですが、アバウトな時間しか発表されておらず、しかも打ち上げ位置によって本船から見えるかどうかわからないそうです。
よってシャトルバスで本船には戻らず、アラモアナ近辺で粘って花火見物するという選択肢もあるにはあったのですが、そこまでの根性はありませんでした。

ショーのあと大浴場に行き、20時35分頃さっぱりしていつも通りウィンブルドン・コートの所に出ると花火が始まっていました。
ちゃんと「飛鳥U」の船上から見ることができました。クルーに尋ねても「見えるかどうかわからない」と言っていたのは「見えなかったじゃないか」と後でクレームされると困るからだろうと思います。夫の方が先に上がって見物していたので合流しました。
風呂上りなので自主ルールの適用対象外ですが、他にも見物している中素顔なのはやはり憚られます。
見始めてから8分後ぐらいに、派手なのが沢山上がって終了しました。身支度中の19時半に始まったのだろうと思いますが、音が聞えたような気もしますが女風呂は花火とは反対側だったこともあり気付きませんでした。

それにしても一応牛角、フラショー、花火とすべての種目を満喫することが出来てラッキーでした。

この時間はディナーショーのオプショナルツアーが催行されていたので、どの位の人数がこの花火を船上で楽しんだかはわかりませんが、打ち上げ会場のアラモアナは毎年大変な混雑なのだそうで、風呂上りに特等席から見物出来て良かったです。

ただ、カメラに「花火撮影モード」があったのにすっかり忘れて普通に撮影してしまったことが悔やまれます。
花火の余韻に浸っていると、左舷に拡がる港の向こうに遠く花火が上がっているのに気付きました。ホノルル空港の向こう、エヴァ・ビーチ(Ewa Beach)の方向でした。
21時頃、すっかり人のいなくなったデッキから引き揚げました。
朝からずっとワッチをし、その後上陸して一気に行事をこなしたので消耗しました。でも一番のヒットはやはりずっと食べたかった焼肉を、安く食べられたことでした。(持ち込みの)酎ハイを飲んで休むことにします。