セレブリティ・マーキュリー アラスカクルーズ乗船記(2008年7月14日)

<1日目> <2日目> <3日目> <4日目> <5日目> <6日目> <7日目> <8日目>

2日目 航海日(インサイド・パッセージ)

夜中に夫が電気を付けたりしてゴソゴソうるさいと思ったら、実は朝になっていて、9時を過ぎた所でした。朝食はメインダイニングの6F「マンハッタン・レストラン」か、11F「パームスプリングス・カフェ」で食べられますが、ビュッフェスタイルの方が気楽に色々選べるだろうと思い、とりあえずカフェの方に行きました。朝食は10時までなのを9時半過ぎて行ったため駆け込みのラッシュアワーで長蛇の列になっており、行列の嫌いな夫はいきなり戦意を喪失し、一番空いているアジアンコーナーで妥協してしまいました。

嫌いではないですが、初日は何となく西洋っぽいものを食べたかった…と思うものの、夫を待たせて列に並ぶほどではなかったので、私は粥を、夫は麻婆豆腐のようなものを食しました。

帰りに他のブースをチェックしたところ、フルーツ、シリアル、スクランブルエッグやベーコン類、デニッシュ、ヨーグルトと色々選べるようでした。

天気はどんよりとした曇り空で、北上しているせいか少し寒くなっています。その後船内を散策しましたが、流石外国船、充実したスポーツジムは満員御礼でした。それから5F〜6Fミッドシップにある「グランド・フォイヤー」に海図と航路が書いてあったので、本船がどういうルートでアラスカを巡るのかやっと理解することができました。この辺の細かい情報は出発前はほとんどわかりませんでした。本航海の航路図

ロゴショップを覗き、ネックストラップとキャップを買いました。キャップは左の方だけ欲しかったのですが、1つだと20ドル、2つだと30ドルだというのでついつい2つ買ってしまいました。思う壺です。

例によって昼食はパスして13時過ぎから走ることにしました。本船の6Fにあるプロムナードデッキは変則的で、オモテ付近は両舷とも立ち入り禁止になっているため通り抜けられません。また船尾の方は最後の20mぐらいで行き止まりになっていて、一旦7Fに上がらないとぐるっと回ることは出来ません。よってこの部分は歩きもジョギングも推奨していないようでした。これは乗船してみないとわからないことです。
かわりにジョギングトラックは12Fサンデッキにあって、12周で1,852m(=1海里)と書いてありました。1周は約150mぐらいになるので、まず30周を目標に走り始め、余分に10周して合計6kmを走りました。美味しくてつい食べ過ぎてしまうセレブリティの食事は、この程度走ったぐらいでは消費出来そうにありません。

ジョギングのあとはインターネット接続に挑戦しました。セレブリティ・クルーズでは備え付けPCによる接続サービスの他、そこで取得したアカウントにより自分の無線LANPCで接続することも可能なようです。旅の記録用と撮影した写真の保存用にと小型PCは持っていましたが、まさかこれで繋がるとは思っていませんでした。
ただし、初挑戦はなにごともドキドキです。アイ・カフェ(iCafe、PCルーム)に置いてあった英語の説明による接続方法に「ラップトップユーザーはセレブリティ・オンラインのWi-Fiアカウントをセットアップし…」と書いてあります。「Wi-Fi?ってエート一般的な無線LANの接続方法だったっけ?」から始まり、無線LANの繋がるエリア(ホットスポット:本船では6Fアイ・カフェの他コヴァ・カフェ、ランデヴースクエア、8Fマイケルズクラブ)で本当に電波を拾うかを確認しに行ったりとかなり慎重にやりました。
そして備え付けPCで「画面のどこでもいいからクリックして…」で初期画面にした後、「Wirelessを選択」するとIDカードを読み取り機に通せと出るので通し、部屋番号を入れると晴れて好きなアカウントIDを作成することが出来たのでした。そして自分のPCのインターネットエクスプローラーを立ち上げると無事ログイン画面が表示されました。うまくいって良かったです。
料金は1分65セントの従量制ですが、ちょっと得する定額パックもありました。ただこれは飛鳥Uのように余っても次に使えない様だったので、少しづつ繋ぐことにしました。時間を見ながら繋いでいた56.6kbpsのモデム時代のインターネット接続を思い出しますが、洋上でその10倍以上の速度を無線で繋げるとは、この10年間の技術の進歩は目覚しいものがあります。
15時半頃夫が我慢出来なくなり部屋のビール(スイートは無料。毎日補充されます)を飲むことにしました。ハイネケンとDos Equis XXというメキシコのビールです。アラスカに向かってどんどん気温が下がっていくので「ビールビール!プッハ〜」みたいな感じにはならないのですが、キャビンの窓から流れ行く海を見ながら飲むのはやはり堪えられないひとときです。持参した柿の種がまたいい感じです。

と楽しんでいた所、ドアのノックがあり、バトラーのハーマンがアフタヌーンティーのワゴンと共に立っていました。スイート以上の客室は毎日このサービスがあるのです。甘い物もありましたが、夫がつまみになりそうな小さなサンドイッチ類を選んで取り分けてもらいました。写真を取っていいか尋ねると照れくさそうに笑顔をつくってくれました。

今晩はフォーマルナイトなので、あまり食べてはいけないと思いつつ、その後届けられたカナッペ類がまた美味しくて、つい全部食べてしまいました。
朝起きた時からずっと曇りでしたが、ふと気がつくとく綺麗な青空になっていました。
フォーマルも18時からなので、ドレスアップして出て行った所、ダイニングに通じる通路のフォトショップ手前の所に記念撮影場が設けられていました。フォーマルでお洒落した人々が、カメラマンに言われるままポーズを取ってニッコリ笑っています。夫は「こんなのいいよ、おかしくもないのに笑えるか」と一瞬引きましたが、せっかくのブラックタイだから、と無理矢理付き合ってもらいました。普段はしたことのないポーズをさせられ、手をここで顔はこっちに、とかもうちょっと寄って、等と細かく英語で指示が入るので混乱しましたが、何とか3ポーズの撮影を完了しました。
撮影に時間を取られ、遅れて「マンハッタン・レストラン」に行くと、待ってました、とウェイターのスダルノが迎えてくれました。早くもファーストネームを覚えて呼んでくれます。フォーマルと言ってもタキシード率は低く、スーツも普通の背広という西洋人が多かったです。

Appetizers

  • Oysters Rockefeller, Creamed Spinach, Hokkandaise Sause


  • Crab Cocktail Nautilus★
Soups

  • Cream of Chicken Soup, Toasted Almonds★


  • Chilled Melon and Mint
Salads

  • Spinach Salad with Bacon, Chopped Hard-Boiled Eggs and Crispy Onion


  • Belgian Endive-Arugula Salad, Green Apples, Candied Pecans, Shaved Parmesan★
  • Granite


  • Selection of Breads
    パンもまた美味しくて…
Entrées

  • TOURNEDOS ROSSINI
    Filet Mignon, Goose Liver Pate, Black Truffle Sauce★


  • GULF SHRIMP
    Sautéed Mushrooms, Garlic, Cognac and Saffron Rice
Desserts

  • No Sugar Added Ice Cream


  • Warm Apricot Tart, Pistachio Ice Cream
昨日はグラスワインでしたが、今日はボトルワインにしました。今我家デブームのシラー種、オーストラリアワイン(Peter Lehmann 2005)です。残ったらとっておくからまた明日飲めばいいし、とソムリエがいたずらっぽく笑っていました。

今日の食事も美味しくて大満足でした。この調子で毎晩デザートまで食べ続けると大変なことになりそうです。食べ終わった夜もあまり喉が渇かないので、味付けも丁度いいのだろうと思います。
本日の日没は22時14分なので、食事の終わった20時近くでもこんなに明るくて得した気分です。

食事のあと、キャプテンによるウェルカムトーストは20時半から7F「セレブリティー・シアター」で、ギリシャ人の船長が「日曜日はダメよ」の音楽に乗って登場しました。毎週やっているのでしょうが、ギリシャ訛りの英語によるジョークを交えたスピーチでした。紹介されたオフィサーはギリシャ人が多かったです。
それに続いて本船のエンターテイナーによるオスカー、グラミー、CMS、トニー賞の夕べがありました。 フェーム、雨に歌えば、ムーンリバー、男が女を愛するとき、ボディガード、ライオンは寝ている、YMCA、トップガン、ブルース・ブラザーズ、屋根の上のバイオリン弾き、レ・ミゼラブル、カントリーのエイキー・ブレイキー・ハート等、聞き慣れた名曲で盛り上がりました。

最後に22時15分からフォーマルナイトのダンスパーティが12Fオモテの「ナビゲーター・クラブ」であったので行ってみることにしました。スケジュールによると、セカンドシーティングの人のウェルカムトーストは22時45分から、メインショーは23時からと遅くて大変です。
フロアに入ってみると、生バンドで皆割と適当に踊っていたのでホッとしました。しばらく見ていてから50年代のロックや、「飛鳥U」で習ったブルース等を踊りに行きましたが、夫はかなり周りの目を意識しています。最後はワルツに初挑戦しましたが、夫は途中で頭が真っ白になったそうで、これだけは早々にフロアから引き上げてしまいました。
テレビ画面に映るGPS画面によると、本船はすでに北緯53度まで北上していますが、ダンスからの帰りにちょっと外に出てみると、23時過ぎてもまだ少し明るさが残っていました。