にっぽん丸 小樽/横浜クルーズ〜秋の横浜ウィークエンドクルーズ乗船記(2007年9月15日)

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5日目 横浜入港10時 出港19時
7時過ぎに目が覚めるとフネは間もなく浦賀水道航路に入る所でした。
暦的には初秋の週末ですが、この季節の鯖、イナダ釣り遊漁船は思いの他少なく、かわりに右舷側を大型のLPG船が同行します。昭和49年、浦賀水道・中の瀬航路の東京側出口付近で大型LPG船と貨物船が衝突する大きな海難事故があり、燃え盛るLPG船を東京湾外に曳航し自衛隊の魚雷で沈めて処理したそうです。夫によると、平時に魚雷が発射され、商船が沈められるというのは衝撃的な出来事だったとのことでした。
この海難事故を契機に、稼動を始めた東京湾交通管制センター(東京MARTIS)を左舷に臨み、本船は浦賀水道航路を北上します。船舶の輻輳するこの航路では1988年の潜水艦「なだしお」と遊漁船の間に起きた事故も記憶に生々しく、航海の安全には各船最大、細心の注意を払ってもらいたいものです。
毎晩しっかりと食事をしているため、段々胃が疲れてきました。8時過ぎに2F「瑞穂」に行き、軽めの朝食を摂りました。

朝食後しばらく東京湾を行き交う商船を眺めていました。同じ海上で見る船は色々な角度から楽しめます。フネ好きにはたまらない眺めです。ちなみにNGBはNYK Global Bulk、MSCはMediterranean Shipping Companyの略です。
NGB KOTO QUEEN(材木船)
2001年出来 28,492DWT
MSC CAROLINA(コンテナ船)
2005年出来 5,919個積み
LUNA SPIRIT(自動車船)
日産専用船 2007年出来 3,000台積み

本船はしずしずと横浜ベイブリッジに近づきます。思えば、6月にこの橋のたもとで北海道クルーズに向かう「にっぽん丸」を偶然見かけたのが今回のクルーズのきっかけでした。右の写真がその時の姿です。

左にAmerican President LineのAlexandriteが見えています。1992年出来の3,821個積みです。
ベイブリッジをくぐると間もなく大桟橋です。当初の予定ではここでクルーズ終了なので、名残惜しく寂しい気持ちになっていたところですが、この後の二泊三日のクルーズに連続乗船することになったので楽しみはまだまだ続きます。

フネは9時45分頃着桟しました。私達が使っていた部屋は次のクルーズでは予約が入っていたため、部屋を移動しなくてはなりません。どうせ移動するのなら、と大奮発してステートルームより上のグレードである、デラックスルームに泊まることにしたのでした。

4泊した437号室を後にして、5Fのデラックスルーム10に移動すると、大阪商船の伝統の花毛布が迎えてくれました。ステートルームもとても居心地がいいと思いましたが、デラックスはやはり造りが豪華です。なお、荷物は細かい物はトランクに詰め、クローゼットの物はハンガーごと移動してもらいました。

横浜での停泊中は、もちろん本船に残っていることは出来ますが、サハリン仕様から伊豆諸島仕様への着替えやら、新聞の取り置き、郵便物の取り込みなどをするため一旦東京の我が家に戻る事にしました。北海道みやげや不要になったパスポートと防寒着を持って、桜木町からJRで戻りましたが日常の喧騒に戻った様な、でもまだ続きが残っているという不思議な感覚です。
船上で出来なかったジョギングをした後、大桟橋までは車で戻ることにしました。大桟橋の下にある駐車場は1泊1,000円とリーズナブルではありますが、クルーズ客のために何らかの割引があってもいいのではないかと思います。駐車場からは第二の我家状態となった、停泊中の「にっぽん丸」の船尾が見えています。
19時出港の秋の横浜ウイークエンドクルーズは18時の受付開始ですが、連続乗船の我々はいつ船に戻っても良かったので15時半には船に戻って来ました。「立入禁止」と書いてある立て札を越えてフネに戻るのはちょっとした優越感でした。大桟橋のたもとでばったり会った川野チーフパーサーが、すかさず「お帰りなさい」と声をかけてくれるのはさすが気配りのMOPASだからでしょうか。

秋の横浜ウィークエンドクルーズ(2泊3日)
 デラックスルーム
フロア5F 20室
広さ19u 角窓
バスバスタブ有り
その他部屋のミニバー無料
料金\172,000-
ステートAは\108,000-
連続乗船の乗客は数組だけなので、まだ新しいお客さんが乗船していない船はなにか全体が自分達だけにある様で、ちょっと嬉しい気分です。贅沢な空間で暮れ行く横浜港の雰囲気を楽しみます。

人気のない船内フィットネス脇のテーブルからデッキから見上げた私達の部屋

暮れなずむ「みなとみらい」の景色を眺めながら、だれもいないデッキでお約束の納涼ビールを飲むと、このまま時間が止まってしまえばいいのにとさえ思ってしまいます。

船は定刻の19時に滑る様に大桟橋を出港しました。後進離岸して少し桟橋から離れた後、船を回して再びベイブリッジをくぐりました。
夕食は1回制だったので、開始から15分程たった19時半頃に「瑞穂」に行きました。栗ごはんが美味しかったです。
本日のメインショーは初日に見た「ペルーサ・タクナウ・トリオ」だったのでパスして部屋でゆっくりすることにしました。22時半からのリラグゼーション&ストレッチに参加した後、部屋のモニターを見たらフネは相模湾で行き足を止めた様でした。