プライド・オブ・アメリカ ハワイ4島周遊クルーズ乗船記(2007年3月17日)

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8日目(土曜日) オアフ島ホノルル(ホノルルからから1,044海里 ナウィリウィリから190海里)入港7時

昨夜遅く、本格的に発熱してしまいました。念のため持参した体温計で図ると38度3分ありました。朝、気付いた時には、フネはホノルル港の出港した埠頭とは異なる2番埠頭に接岸していました。頭が割れるように痛かったので頭痛薬を飲みましたが、ついに「アロハ・カフェ」に行く元気もなくなり、力なく夫に「フルーツを取って来てほしい」旨呟きました。

これで「スーパースター・ヴァーゴ」の様な人混みに揉まれる下船だとちょっとハードで厳しかったですが、頃合を見計らっての下船は全く混雑することなく、呆気ないぐらい簡単でした。ちなみに精算も、明け方に部屋に届けられる明細書の内容に問題がなければ乗船時に登録したクレジットカードから自動的に引き落とされます。前夜ドアの外に出した荷物はピンクのタグ用のピックアップポイントにポツンと置いてありました。そのままあっと言う間に埠頭のタクシー乗り場に出てしまいました。
混雑なし荷物ピックアップタクシー乗り場

タクシーに乗り込み、そこから空港もあっと言う間でしたが、風邪の症状はますます悪化していきます。飛行機に乗り込んでからは、もう目を開けるのも面倒臭く、食事も出来ず、ひたすら眠り続けました。一方夫は隣の席であれを食べ、これを飲み、音楽を聴き、映画を見たりと楽しそうに(マイレージ利用の)ビジネスクラス席をエンジョイしておりました。

日曜日の成田に到着しても依然辛かったので、会社に行く前にどうしても医者の診療を受けようと、空港にあるクリニックに行った所「インフルエンザA型」と診断されてしまいました。出発前からウィルスを持っていたのか、船内で感染したのかは、どちらの可能性もあるのでわからないそうです。健康保険証を持っていなかったので自由診療となり、タミフル代と合わせ\19,593-も取られましたが、後日クレジットカードの付帯保険でフルカバーされました。知らなかったとは言え、同じ飛行機に乗った人には申し訳なかったです…。

【下船時のまとめ】
(荷物)
手荷物、貴重品は携行する必要がありますが、それ以外は前日説明のあったピンクのタグを荷物に付けて、ホノルル入港日の午前1時までに部屋の前に出しておくと、いつの間にかボーイが運んで行ってくれます。到着後、ホノルル港の下船口横にある大きな建物の中の「ピンク・タグ」のコーナーで荷物をピックアップします。

(精算)
朝5時頃、乗船カードで買物、飲み食いしたすべての金額の明細がプリントされて各部屋にデリバリーされるので、チェックして間違えがなければ何もする事はありません(フロントでの精算は不要)。食事は原則クルーズ料金に含まれていますが、アルコール、有料レストラン(我々は、「EAST MEETS WEST(鉄板焼き)」、「レイジー・ジェイ・ステーキハウス」、「ジェファーソンズ・ビストロ」、それにハレアカラ山のツアーの参加代など2人で総額780ドルでした。ひとり一日50ドルを使ったという勘定で、夫は「ま、こんなもんだろう」。

(下船手続)
この船は米国籍であり、かつ国内だけを廻ってきたので税関、入国審査(アメリカはNaturalizationと言う)、検疫の手続きは一切ありません。よってパスポートを本船に預ける必要がなく、航海中各自が保持するので当然返却手続もなく大変楽でした。米国籍船のメリットが下船時大きく発揮されました。

(下船方法)
まず急ぎの乗客からで、預けた荷物が下船口に運ばれるより早く降りてしまうので、すべての荷物を自分で運ぶ必要がありますが、7時の着岸直後に下船可能です。その次にVIPと黒いタグ(おそらくスイート以上)で、次が日本人特別タグ(ピンク)でした。次いでホノルル空港から14時より前のフライトで帰る人(茶色のタグ)。そのあと各デッキごとに下船時間が決まっていましたが、最終的には10時まで残っていても良いし、朝食も最終下船まで船内のレストランで摂れるのでこのあたりはかなり大らかです。日本人はどのフロアにいても優先的に下船出来ることになります。ピンクのタグは8時半頃下船案内がありましたが、私達は9時ちょっと前に下船しました。




【その他】
◆船籍港がホノルルのため、カジノはありません。そのためゆったりとした、ファミリー中心の雰囲気が船内に流れています。食事の際、隣あったテキサスから来たカップルは、アラスカ、カリブなど8〜9回クルーズ船に乗ったそうですが、この船はカリブなどより雰囲気が良いと話していました。

◆乗客のほとんどがいわゆる白人で、黒人や、ヒスパニック系、アジア系は少数派。ラグジュアリーシップに乗船した事がないので良くわかりませんが、この船はアメリカのごく普通の人達が楽しむアメリカンホリデイと言う雰囲気でした。「スーパー・スター・ヴァーゴ」と比べるとかなりゆったり、のんびり時間が流れているし、列を作って何かを待つという事もほとんどありませんでした。2,000人が一度に乗っているとは思えない程でした。

◆Pub crawl(船内ハシゴ酒大会)や同性愛者の集い等、日本船には絶対なさそうな催しも船内新聞(Freestyle daily)に案内されていましたが、船内のショー、アクティビティーは種類が多く、音楽も耳慣れたものが多いため楽しめます。

◆食事はアメリカ国内と同じ様な感じです。有料レストランはそれなりだとは思いますが、味重視と言うよりは雰囲気を楽しむ感じでしょう。個人的な好みが強いですが、「レイジー・ジェイ・ステーキハウス」が一番良かったです。今回は船内のレストラン(無料5、有料3)のうち、無料の「リトル・イタリー」だけ行く機会がありませんでした。

◆アメリカ国内を8日間に何箇所か廻るとホテル、空港、レンタカー屋のどこかで「最悪」と思うサービスに当たってしまうことがあります。でもこの船では特別不愉快な思いはしませんでした。もちろんルームサービスを頼んだのに忘れられたとか、いくつかの不手際はありましたが、自分で観光地を廻る手間を比べると、やはり客船はリラックス出来て楽チンでした。【2007年7月記】