プライド・オブ・アメリカ ハワイ4島周遊クルーズ乗船記(2007年3月16日)

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7日目(金曜日) カウアイ島ナウィリウィリ(ホノルルからから854海里 コナから237海里)出港14時
「う…」朝目覚めると頭が痛くて、体がだるいです。そういえばここ水曜日ぐらいから喉に違和感がありました。風邪のひきかけの感じですが、いつもより頭痛がひどいのがちょっと気になります。
朝の定番「アロハ・カフェ」のビュッフェも、パンケーキ類と果物とヨーグルトにだけとなりました。でもこれは連日のヘビーなディナーで胃腸が疲れているからかもしれません。
そんな中ふと夫をみると、ベーコン、スクランブルエッグ、ソーセージ、ハッシュドブラウン、温野菜やマッシュルーム、トースト、クロッワッサン、グレープフルーツジュースにアイスティー、仕上げのコーヒーと相変わらず食欲旺盛です。どうも日ごろのストレスから開放され本能的になっている様です。年は一回りも上ですが、家系的にも私より長生きしそうな勢いです。
ストレスという意味では、船に乗っていると寝ている間に各地に連れて行ってくれるので、パッキング/アンパッキング、ホテルのチェックインやら精算、空港に行ったり公共交通に乗ったり、レンタカーで知らない場所を運転したりする煩わしさから一切開放されます。ウオーターフロントのホテルの部屋がかってに動いてくれる、いや3〜4日もいると自分の部屋が観光地に向かって動いて行くような気分です。本当にフネは楽でいいです。
朝食後、滅多に飲まないのですが、持参した頭痛薬を服用し様子を見ることにしました。よって今日はジョギングを中止し、午前中はプールサイドで読書オンリーにしました。天気も良くなりゆっくり文庫本を読んでいました。風邪はビタミン不足のせいかもしれないと、昼食はサラダだけを「アロハ・カフェ」でとりました。
午後1時にナウィリウィリを出港するので、狭い港内を出て行く所をじっくり見たかったのですが、1時半から丁度日本人向けの下船案内が13Fの「ハワイルーム(会議室)」で行われることになっていました。前々日に「ハリウッド・シアター」で行われたアメリカ人向けの下船案内会に参加したし、船内放送でもある程度教えてくれているので、もういいじゃんと思ってしまいますが、こういう手続き関係に完璧を期したいのか妙に慎重な夫は一緒に参加しようと言います。しょうがないのでギリギリまでデッキで粘って写真を撮影してからジョインすることにしました。
夫によると、英語での説明と日本人向けの案内文が若干違うので確かめたかったようです。下船のシステムは荷物に原則フロア毎に色違いのタグを付け、その順に降りていくというものだったのですが、着岸後時間に余裕がないフライトの人や、日本人ツアー客は優先的に降りられる様なのです。そもそも、日本人は我々以外は全員ツアー客だったので、荷物のタグがピンク、ピンクのカテゴリーは下船の順番も2番目となっています。説明書きは無条件に「日本人=ツアー客」という分類がなされており、記述にも「JTB TOUR」とか「JT GROUP TOUR」はピンクのタグを付けて」とあるため、ツアーでない日本人は何なの?と第一の疑問。

左舷付けのフネはスラスターで岸壁から離れます。

それから10Fの乗客は水色のタグとあり、さらに午後2時以前のホノルル発のフライトに搭乗する人は、茶色と英語の説明であり(これは日本語の説明には書いていない)、では昼の便で帰国する我々は一体どうすりゃいいの?って言うのが夫の困惑の原因らしいです。

フネはスラスターで防波堤をかわします。前日ここから写真を撮影しました。

結局、ピンクのタグは「日本人専用」であって「JTBやJTGなどツアー専用ではない」という事が、日本人専門の下船説明会で質問したことでやっとわかりました。日本人はデッキ階数やフライト時間やツアー客か個人客にかかわらず、すべて「ピンク」というのが船内の日本人スタッフの説明だったのでした。なまじ英語の下船案内を読んだり説明会に参加した分、余計な情報が入って混乱した訳ですが、そもそもこの英語の説明会の時、日本語の説明会がいつ実施されるのかわからなかったことが原因だと思います。ツアー客にはツアコンの方を通じてその様な案内があったのでしょうが、個人客のためにもうちょっと連絡が欲しかったと思いました。
2,000人の乗客を下船させるのは、時間がかかるということは「スーパースター・ヴァーゴ」の時にわかっていたので、夫は色々確かめたかった様ですが、この船に限っていえばこの心配はまったく杞憂であり、アメリカ籍船フリースタイルクルージングの良さである事が翌日の下船日にわかりました。説明会が終わって外に出たら、2つめの防波堤もかわした後でした。この狭い港からの出港は、ちょっとした見ものだったと思います。全部見られなくて残念でした。
やがて船は、しばらくクルージングした後、夕方4時近くになってこのクルーズのもう1つの「シーニック・クルーズ」のハイライト、「ナ・パリ・コースト」の絶壁に近づいて行きます。

迫りくる断崖絶壁、そこを落ちる白い筋のような滝、ジュラシックパークの撮影に使われたここは、陸路の場合はトレッキングして行くしかありませんが、海上からはこんなに簡単に見に行くことが出来ます。

最初は曇っていましたが、徐々に太陽が顔を出し、丁度本船の後ろには、大きな虹がかかったりして、ほとんどの乗客はカメラ片手にしばしの絶景を楽しみました。

息をのむような不思議な光景にしばし圧倒されましたが、もちろん本日のハッピーアワー、6時半までは缶ビール半額というのをエンジョイすることも忘れませんでした。

もうちょっと見ていたかったですが、船は「ナ・パリ・コースト」を後にします。デッキにはすっかり人影がなくなりました。

部屋に戻ってハワイ最後の夕日を楽しみます。体調はいまいちですが、本当に名残惜しいです。
最後の夜は、通いなれた「アロハ・カフェ」で、気軽にゆっくり楽しもうという事にしました。ピザやらカリフォルニア巻きやら、EDAMAME(本日は皮付きだったので、アメリカ人たちは、これは皮ごと食べるのか、皮は食べないのか迷っていました)で夕食です。巻き寿司があるのは疲れて来た胃腸には有り難いと思いました。
沈みゆく夕日に乾杯!オーシャンフロントで夕日を見ながらビュッフェスタイルのお気楽ディナーでした。
「フォト・ギャラリー」で写真を買って、体調もいまいちなので早めに寝る事にしました。身体がだるく、本格的な風邪を発病してしまったのかもしれません。それでもスーツケースだけはパッキングして、夜中の1時までに外に出しておかないと、また自分でゴロゴロ持って行かなくてはならないので、段々とモーローとする頭で必死に荷詰めしました。
やっと終わってベッドに入ったら、ついに寒気がしてきて、発熱の予感です。休暇は日曜日までなので、何としても日本にたどり着かなくては…。