プライド・オブ・アメリカ ハワイ4島周遊クルーズ乗船記(2007年3月12日)

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3日目(月曜日) マウイ島カフルイ(ホノルルからから476海里 ヒロから255海里)入港8時

アクティビティの予定を告げる鐘の音により朝は9時半に起床しました。すでにフネはマウイ島カフルイに着岸していました。前の日よりすこし早く起きましたが、基本的に良く眠れています。本日は起きてすぐジョギングとのことで、やや早く走って6F「プロムナード・デッキ」を10周しました。さすがに1周が500m以上あるので、ぐるぐると同じところを回ってすぐに飽きてしまうということはありません。アメリカ人はやはり気さくで、何週も走っていると、あちこちで結構話しかけられてしまいます。「頑張ってるね!」とか「キミたちにもう3回も追い抜かれちゃったよ!」とか。これに愛想良く返答するのが面倒臭くなって30分ちょっとで切り上げたのでした。
戻ってシャワーのあとは「アロハ・カフェ」で朝食にしました。10時半ぐらいだったのですが、既に朝食タイムの片付けが始まっていて、サラダ類は取れませんでした。でも調子にのってベーシックな卵とコンビーフ、それから種類豊富なシリアルや、ドライフルーツのトッピング取り放題が嬉しいヨーグルトを食べました。
今日は上陸する予定もないので朝食後は11Fのプールへ行くことにしました。3月のハワイは雨季なので、カラっとした晴天にならず、雲が半分ぐらいの晴れでした。時折直射日光になるのですが、基本的には日陰だったので、あまり焼けないかと思いきや、夜になったら肩のへんが真っ赤になりました。日本から持参した雑誌1冊と文庫本1冊を読破して、3時頃引き上げました。そうしたら夫がいきなり上陸モードになりました。
特に何も目的はありませんでしたが、バルコニーから徒歩圏内にショッピングモールが見えるので、それに行くことにしました。下船してすぐの3時20分頃、クルーズ客のためのバス停に、各種ショップまでの無料シャトルがスっとやって来たので乗ることにしました。念のため行き先板をチェックしたら「クイーン・カアフマヌ」行きでした。バスに乗り込む際、帰りの最終は4時だけど大丈夫だよね、と運転手さんに言われたので帰りはタクシーを覚悟しました。予備知識はありませんでしたが、着いた先はマウイ島で一番大きいモールだと書いてありました。それでも買い物の予定はないため、何となくブラブラ見て歩いて、結局何も買わずフードコートでダイエットコークのみ飲みました。

あまりに不毛だったので、船から見えた方のもう一つのローカルっぽいモールにも行こうということになりました。現在地から小さく見える停泊中の「プライド・オブ・アメリカ」との距離感は大したことがない様に見えたので、歩くことになりました。夕方で雲も多かったけど湿気があってちょっと暑かったです。一生懸命20分程歩いて、大きなドラッグストアに入りました。こういう実用品の店はそれなりに面白く、折角だからと安そうな化粧品を見繕っていると、ふいに夫がソワソワし始めました。

どうしたのか尋ねると、船のゲートが夕方5時半には閉まるんじゃないかと言うのです。私は船を出る時に、船に戻る最終は「翌日」13日の5時半と書いてあったのを確かに見たのですが、夫はモールからの無料バスが4時に終わったことから深読みをし、「今日も5時半でゲートが閉まるのでは」と心配しています。こういう時の夫は、自分の目で見たものしか信じられない状態に陥っているため、しぶしぶ買物は切り上げ、しょうがないから早足で船に戻ることになりました。

しかし、ゲートの所で聞くと今日は24時間オープンでした。ほらぁ…。

ツアーに参加しないでフネに乗っているのは気楽で良いのですが、様々なアナウンスや注意書の中には重要なものもあって、あとでヒヤッとする事もあることはあります。今回は帰船時間はチェックしてありましたが、港のゲートがどの位の時間まで開いているかは確認しなかったため(でもどう考えても上陸して夕食をとる人たちが何人かはいるだろうから、5時半閉めはないだろうと思いつつ)大丈夫だと100%強気に出られませんでした。前にオーストラリアのキュランダ鉄道で、降りるべき「フレッシュ・ウォーター・スタイション」を夫が終点ケアンズの駅だと思い込んでおり、危なく乗り越しそうになる場面がありました。過去の実績から、視覚・聴覚による情報収集能力は私の方が高いと思うので、今後は信用してもらいたい所です。
と言うことで、ゲートに着いたのは5時半ちょっと前ぐらいでしたが、まっすぐ船に戻る必要はなくなったため、フネの全景が見える場所までちょっと歩いて記念撮影をしました。やはり、バランスがいいとは思えず、どちらかと言うとちょっとカッコ悪い船だと思います。
18時前に本船に戻り、喉が乾いたとその足で「アロハ・カフェ」に直行しました。つまみ類が部屋にあったので私は一旦部屋に戻りたかったのですが、「アロハ・カフェ」はすでに夕食モードになっており、アペタイザーが並んでいたため適当に見繕い、デッキから暮れゆくマウイの景色を眺めつつ、ビールでのどを潤すことにしました。
本日は有料レストランの5F「イースト・ミーツ・ウエスト」で19時から鉄板焼きの予約を入れていたことから、ビールもつまみも軽くと思い、イタリア風の前菜盛り合わせと「EDAMAME」を。この枝豆は皮なしのいきなり豆状態でびっくり。面倒くさくなくていいのですが風情はゼロで、さや部分があっての枝豆だと再認識しました。
アペタイザーの後、卓球台があったので10分程プレイして軽く腹ごなしをしてからシャワーを浴びて「イースト・ミーツ・ウエスト」へ行きました。19時予約は私たちの他2組が先に座って待っていたため、気持ち遅れた私たちをお店の人が「ヨカッタ、そんなに遅れないで来てくれて」みたいな感じで迎えてくれました。鉄板焼き担当はフィリピン人のお兄ちゃんでした。
20ドル余分に取られますが、お味の方は日本の鉄板焼きとは別物と言えるでしょう。大体BGMがチャイナ風だし、いきなり味噌汁(アペタイザーとして?)、米も途中で出て来てしまいました。う〜ん、これはもっと勉強して欲しい所です。
テーブルにはテキサスからのカップルと日本人のツアコンの男性と相席だったのですが、真中に座った夫は右を向いて英語、左を向いて日本語と大忙し。社会人としてこういう席で社交をするのは当然だとの事でした。
その後本日21時15分からのメインショーは、クルーによるエンターテインメントだったので面白そうだからと6Fの「ハリウッド・シアター」に出向くことにしました。グアム人によるムード歌謡を皮切りに、色々な部門のクルーがなかなかの歌を披露します。テキサスから来た機関部の誰かが、カントリーのアラン・ジャクソンの最近のヒット曲を少しテレ気味に歌ったのには好感が持てました。それからバッハの無伴奏ソナタをチェロで弾いたクルーがいて、拍手大喝采でした。司会はこの船の「クルーズ・ディレクター」の女性で、これまたなかなかいいトークをします。

フィナーレは「ファウンテン(噴水)」と言うクルー5人位の芸です。司会のお姉さんがやたら期待を持たしてプログラムの最初の方からずっと「フリ」があったのですが、それだけのことはありました。シアター内は外国人特有の「ヒャッハッハッハッハッ」といった大爆笑の渦に包まれていました(ネタバレになりますので、詳細については控えます。また、著作権の関係から撮影は禁止でした)。

ショーの後もうちょっと楽しみたい夫がナイトクラブ6F「マルディー・グラ」をちょっと覗こうと。私は翌日に予約したハレアカラ火口ツアーが7時45分発と聞き、帰ってとっとと寝たかったのですが、仕方なく付きあう事にしました。しかし、飲み物を注文し、ノリのいい音楽を聴いているうちにすっかりその気になり、結局尻込みする夫を私が3度ばかりダンスフロアに引きずり出して踊りました。曲目は「ラ・バンバ」と「Unchained Melody (映画ゴーストのテーマソングになった曲)」とプレスリーの「I Can't stop falling in love with you」です。最初の「ラ・バンバ」でシェイクされすっかり出来上がってしまった夫は、部屋に帰るなりシャワーも浴びずにまたも撃沈してしまいました(その後真夜中にムクっと起きてシャワーしていました)。