にっぽん丸 道東と平泉クルーズ乗船記(2005年9月3日)

<1日目> <2日目> <3日目> <4日目> <5日目> <6日目>

6日目 横浜港 入港14:00

にっぽん丸の航海も最後の日になりました。今日も天気は快晴ですが、南西諸島の更に南にある強い台風14号の余波で縦方向に大きな周期のうねりがあります。調度にっぽん丸の全長くらいの長さのうねりで、船は早朝からゆるやかなピッチングを繰り返しています。ゆりかごで眠くなるような揺れですが、この揺れやエンジンの振動もあと数時間でお別れと思うと寂しいです。今回の航行図(pdf 396KB)

左は朝7時半頃のにっぽん丸の位置ですが、東京湾がもうすぐそこに迫ってしまいました。

朝食のためいつもの様に4Fからエレベーターで2Fの「瑞穂」に降りて行きます。相変わらず胃腸がくたびれており、折角のビュッフェもほとんど意味をなさなくなりました。食べられたのはフルーツ、牛乳、ヨーグルト、乳酸飲料と、消化にパワーを要さない流動食系のみでした。

朝食後、今日は9時からエンジンルーム見学があります。希望者は3階ツアーデスクで整理券をもらいます。2回に分けての見学で各回25名づつです。15分くらいでコントロールルームをざっと見学し、当直のエンジニアーの説明を受けるのですが、前回伊勢志摩ツアーでもエンジンルームは見学しているので、とりあえずエンジンルームの暑さを体感しとこう、みたいなノリで行って来ました。燃費はC重油1リットルで16メートルとのことです。




それにしてもいい天気です。右舷に房総半島をはるかに望み、にっぽん丸は横浜へ向かいます。午前10時には野島崎を交わし、いよいよ東京湾です。双眼鏡で覗くと、同行している船も水平線のかなたに見えていた船も次第に浦賀水道航路に向かって集まってくるのがわかります。世界中から集まった色々な船が、浦賀水道航路に向かってだんだん縦隊を組むありさまは壮観です。土曜日なので横須賀に停泊する米軍や自衛隊の船は、双眼鏡に霞んで見えますが、航路筋にいないのはちょっと残念でした。

航行安全指導集録(東京湾)(東京湾海上交通センターのHPへリンク)

浦賀水道のワッチも忙しいのですが、船内もしばらくお別れとまた歩き回ります。
2Fエレベーターホールラウンジ「海」今回も縁がなかった「ネプチューンバー」

12:30頃、第2海堡横を通過しました。晴天の下、さらに船ワッチをしてるうち、前方に根岸の石油タンク群、本牧のコンテナターミナルのクレーンが迫ってきます。コンテナ埠頭に入港しようとする巨大なコンテナ船の脇を抜けるといよいよベイブリッジです。
6日前の夕方ここをくぐって、この船で北海道、東北を廻ってきたのですが、この間が夢の様にあっという間だった気がします。

定刻の午後2時、にっぽん丸は入船右舷つけでゆっくりと横浜港大桟橋に着岸しました。

6日間過ごした部屋を後にします。
入口ドアを開けた所四角い窓とソファ
主に航路を映していたTVバスタブウォッシュレット

下船は上の階の乗客から順番に声がかかりますが、少しでも長く船内にいたい私達は、しばらく名残を惜しんでギリギリまで粘り、にっぽん丸に別れを告げてからゆっくりと降りました。【2006年5月記】