にっぽん丸 伊勢志摩クルーズ乗船記(2004年4月9日〜11日)

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2002年11月の観艦式以来しばらくフネから遠ざかっていましたが、この度念願の客船デビューを果たすことが出来ました。


にっぽん丸は商船三井客船(MOPAS)が誇る、全長167m、全幅24m、総トン数20,000トンの客船です。客室数は202、乗客は600名。
航行速力は18ノット(時速約33.4km)でゆったり航行する美しい姿は港でも目を引きます(たぶん)。
今回のクルーズの大まかなスケジュールは以下の通りです。

1日目(金曜日)17時頃から乗船、18時横浜港大桟橋出航
2日目(土曜日)8時頃鳥羽港着、終日自由行動、17時出航
3日目(日曜日)14時頃晴海埠頭着

1日目 (2004年4月9日)
17時に横浜大桟橋に集合となると、この日は午後休しかありません。12:30に会社を終わり、ついでに平日しか出来ない所用を済ませて家を出発しました。オンラインの駅すぱあとで調べた結果、京急もJR東海道線も所要時間と運賃がほとんど同じ位だったので、王道のJRで行くことに決めました。横浜からは出来たばかりの「みなとみらい線」で「日本大通り」まで約10分、ここで神戸の出張から早目に戻って来た夫と待ち合わせ、そこから大桟橋まで徒歩約10分です。
大桟橋に行ったのは初めてですが、近づくにつれ桟橋につけているにっぽん丸が大きくなりいきなりテンションが上がり始めました。客室番号グループ毎(投票所みたいな感じ)に乗船手続き。船上ではキャッシュレスで決済が出来るシステムで、記録用磁気カードをそれぞれ受け取りました。パスポートが必要な訳じゃないので手続きはあっと言う間に終了しました。その後桟橋のプロムナードデッキみたいな所に上って記念撮影をした後、乗船しました。ちなみに客室はステートルームA、中の上のクラス(\112,000/1人)です。
乗船してまず思ったこと。桟橋から船に乗り込むと2Fのメインエントランスの所で音楽と共にクルーが出迎えてくれるのですが、日本人じゃない・・・。人件費の問題からかJAL WAYS状態でした。別に問題ないけど。
続いてフロントからキーを受け取り客室番号「422」を目指します。エントランスレベルからはエレベーターを使って4Fまで。場所は左舷の船首側でなかなかです。バン、って鍵を開けると事前に見取り図でチェックしてあった通り、2ベッド、机、テレビ、クローゼット、トイレと洗面とシャワーのある部屋が広がりました。窓は四角くて大きく雰囲気があります。ただしプロムナードデッキに面しているため、無警戒だと恥ずかしい姿を晒すことになります。着替える際にはカーテンを忘れずに。

四角い窓

窓の外

洗面所
出航は予定通り18時、ちょっとした出航セレモニーがあってプロムナードデッキでスパークリングワインが出され、紙テープ投げもありました。汽笛が鳴り、暮れゆく横浜みなとみらい地区を後にしました。
出港してしばらくデッキで外を眺めていましたが、部屋に戻ることにしました。薄暮のプロムナードデッキはほとんど人がいなくなっていて、大変趣がありました。
本日のダイニングのドレスコードは「カジュアル」、メニューは和食です。時間は早番と遅番に分かれており、私たちは遅番の19時半からでした。それまでの間「ミッドシップバー」に行ってビールとウィスキーを飲んで時間を潰しました。バーでこの様な時間の過ごし方をしていたのはカップルがあともう1組だけでした。
18時からの早番組の片付けが終わらないとかでディナーの開始が若干遅れましたが、20時ちょっと前にメインダイニングルームの「瑞穂」に行きました。入り口で係の人が空いているテーブルに案内してくれました。和食は旅館の食事っぽい、又は飛行機のビジネスクラスっぽい雰囲気でした。メニューにない飲物は実費とのことで冷と熱燗で1本ずつ日本酒を注文しました。(前菜)竹皮盛り木の芽和え、合鴨西京焼き、花見チーズ、あまご柚子煮、百合根梅肉、白魚唐揚げ
(椀)海老つみれと菜の花の沢煮椀
(造り)房総沖 初鰹のたたき造り
(焼物)鰆の若草焼き
(煮物)蕗の鶏肉巻き煮
(蒸し物)鮭のちり蒸し
(酢の物)貝類、若布、胡瓜の酢の物
(香の物)茄子漬け、みぶ菜漬け
(御飯)筍御飯
(甘味)春団欒〜苺となでしこ(練り切り菓子)〜紫芋アイスクリーム添え
(飲物)日本茶

食事の後はエンターテインメイントがあり、ハープの演奏をちょっとだけ聴きました。にっぽん丸には大浴場がありますが、混み具合がわからないので初日は部屋のシャワー室を使いました。湯量はなかなかで狭いながらも快適でした。豊富な水は船に装備している海水を真水にする装置(evaporator)で作っているそうです。道理で「節水」なんてステッカーが貼ってない訳だ・・・。ちなみに飲料水は陸上から給水したのをタンクに積んであり、海水から作った水はシャワーや食器洗いやボイラーに使い、エンジンの冷却には海水を使うとのこと。